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特攻(....特別攻撃隊)

2024.08.12

特攻...「とっこう」父と伯父は旧海軍だったから私は小さい時から随分この言葉を聞いて育った。特に伯父は海軍でも航空隊だったから、その語るところは敗戦の惨めさと悔しさだった。子どもの私には歴史も当時の国際情勢もわかろうはずはなく酒を飲んでは平和ボケした今の日本をののしる伯父が理解できなかった。

反面、小中高の学校教師の教えるのは「平和の尊さ」だったが、同時に過去の日本の歩んだ道の否定..それ以上に昔の日本を憎む教育だった。いや誰が何と言おうとこれは事実だ。

高校のころにようやく自分は思った。

自国の過去の歴史(...努力と言ってもイイ..)を否定し、心から憎んで成り立つ国があるのだろうか?私は左翼思想をそれとなく教え込む高校の社会科教員に反論した。

教育とは恐ろしい。広島・長崎の原爆投下も「戦争の早期終結には必要だった」と来た。
アメリカのハイスクールで教えている教科書の翻訳そのものではないか...後日Americanの友人から聞いたから事実である。

ではそのために犠牲になった..女・子供・老人(昔の表現のまま)は何だったのか?戦争終結のための必要経費で終わりか...?可哀そうとは思わないのか?

そんなことを考えつつ20代の終わりころに読んだ一冊の本によって私は伯父の歩んだ道を考えるようになった。それは『蒼空の器 若き撃墜王の生涯』(豊田譲著)だった。

これは暗示的な出来事だった。人生は思ってもみなかった些細な出来事でコペルニクス的転向をするものか....戦後 上海の海に浮かんでいた新約聖書の英語版を拾って読むうちに深く考え込むようになり数年後には英国教会の洗礼を受けてキリスト教信徒となった古い友もいた。

軍国主義もイヤ....かと言って人間の心を大事にしない左翼思想はさらに嫌悪すべきものだった自分はこの本によって「おかしくなった」

あの時代にどうしようもない国際情勢の中、日本はABCD包囲陣によって資源の輸入が一切できなくなり...言わば「包囲された城に籠る戦国時代」を拡大したような状況だった。

言いたくはないが、事実..歴史的に検証された史実を考えて頂きたい。アメリカ・イギリス・フランス・ドイツをはじめヨーロッパ列強はアジアやアフリカを植民地として圧倒的な軍事力を背景に植民地を経営。本国に有利なプランテーションに代表される産業を押し進めていたのである。

他者の犠牲の上に成り立つ自国の繁栄だったことは否定できない。
まあ また熱がこもって来たから植民地の話はこの辺にしておこう。

純粋に国を愛し国の未来を思う軍国少年が予科練に合格...練習航空隊から実戦配備となる。

戦争末期にもう満足に飛べる飛行機は激減。練習機も果ては前時代の複葉機さえも爆装して特攻機になり沖縄へ....と時代は切迫してくる。

乗る飛行機がないなら最後は第6艦隊潜水艦部隊、水中特攻の「回天」に(お調べ頂きたい)さえ搭乗して東京湾へ侵入してくる敵艦隊を迎え撃とうとしていた伯父であった。

航空特攻にしても潜水艦の回天水中特攻にしても伯父によると同じだったそうである。
上官の特攻についての説明のあと....「志願する者は一歩前へ!」

全員が一歩前へ...だった。そうせざるを得なかった。強制ではないとしてもだ。

祖国が連日連夜のように空襲され、沿岸部は艦砲射撃もあった(新潟や浜松はどうなったか?)...親兄弟が親戚が友が日々殺されて行く。その状況下で自分が大切に思う人たちを守る。そのために現状でできる.....それすら迷いに迷った果ての決断だ。

最後に残った究極の選択が特攻だったのだ。

ひたすら平和の大切さ・戦争の悲惨さ..だけを言わば「叩き込まれた」戦後生まれのわれわれ日本人に批判や否定する資格があるのだろうか?

美化などしない。でもその苦しみの果てに日本の繁栄を願って沖縄の海に散った若者たちの思いを受け止めなくてどうするのだ.....

腐っても平和だ...などと言う言葉がまかり通る。

でもその平和のために310万人の日本人が亡くなっていることを思いだそう。
私たちと同じ血につながる人々でありご先祖である。

おりしも13日はお盆の入り。ご先祖の魂が帰って来る。






貴重な平和はタダではない。


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