進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室 の日記
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言葉に気をつけろ....
2024.08.09
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「ことばに気をつけろよ!」とは私がまだ若い頃に流行った。
この言葉が聞こえた時には、社内なら....降格人事か配置換えか。友人同士なら...友情の終わりか。赤の他人が相手なら刃傷沙汰か殺人事件が起きるかもしれない。
あまり考えないが 実は言葉には大変な力がある。
たとえば自分が大きな失敗をした時にあたたかい慰めの言葉をかけてもらった経験がある。それは物質でもお金でもない...でもそれによってどれほど心の悲しみが癒されたことか。信頼する人からであればなおのことだ。
それらの言葉は今も自分の心の中にあって私を励まし語り続けている。恩人の多くは既に神に召されたが...言葉は今も生きる。
一方で怒りに満ちた言葉、相手を罵る悪意に満ちた言葉にもまた力がある。イジメ問題で言葉によるイジメがようやく実際の被害として認識されて来た感があるが「バーカ お前なんか死ね!」とことあるごとに言われつづけると本当に精神に不調をきたして自殺することだってあるのだ。
相手の幸せや幸運を思い願うことが「祈り」であるなら、その反対の悪意に満ちた精神活動は「呪い」である。お百度参りではないが「呪い」もまた効くからコワい。
そのむかし聖武天皇が仏教の力で人心を慈悲の心で満たし、それによって日本を助け合いの心で統一する「鎮護国家」をつくろうとしたのだったが自分にはよくよくわかる。
自分とせいぜい家族だけの繁栄を考え....他は競争相手か敵だとしか考えないとしたら、自分の日々は穏やかで温かいものなるだろうか。
ことばをあまりに軽んじる昨今だが せめて自分が日々かかわる人々には暖かい言葉で接したいと思う。たとえ経済的な利潤につながらなくたっていいじゃないか。
すべては言葉....ギリシア語のロゴスをどう訳すか