進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室 の日記
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江戸村にて....
2023.07.30
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話には聞いていたので「日光江戸村」へ行ってみた。
私は思いこみやすい。何事もそうだから困る。この「日光江戸村」だって「集客目的の品のない観光施設だろう...」と思っていた。結果は大違い。自分の先入観を大いに反省することとなった。
まず驚いたのは....江戸村が「一定のレベルで造られていたこと」だった。それはどこかの観光施設のようにお客が喜べばなんでもアリ...という無制限のモノではなかったことだ。体験する側にも無意識のうちに、そこでのルールに従わなければ...という心境にさせる何かだ。
だからだろうか。江戸村に入り....かなり歩くと...いや「歩いていくうちに」自分があたかもTime-slipしたかのような錯覚を感じる。途中にある道祖神や水車...いまでも長野の安曇野にあるような風景の中を歩くうちに自分は令和の今から江戸時代に同時に生きているように思えてくるから不思議だ。これが、ひょっとすると日本人の意識にある「魂の共通項」なのかも知れない。
江戸村の中は当時の江戸のように「武家エリア」「商家エリア」「神社・寺院のエリア」に分かれて催し物が毎日催されているから、時間が重ならないように各地区では催しもの(英語のattractionは如何にも言葉として軽い)が行われている。
まず見たのは「武家エリア」のお奉行所での大岡越前の上による評定(刑事裁判)。時代が少しずれているがあの..怪盗鼠小僧のお裁きだ。これまた面白い。証人の駕籠かきの2人が証言するが、信ぴょう性を確保するための何とYou Tubeの録画再生..会場は大爆笑。
次の「忍者ショー」も凄い。これは中が劇場風に設計されていて暗闇の中を忍者の切りあいの場にスポットライトが当たる。その迫力..殺陣が凄い。柳生石舟斎ふうの威厳のある人物が語る「忍びとは何じゃ...?」.......「忍びとは....影にござりまする」の言葉には考えさせられるものがある。
この忍者に刺激された外国人の観光客の中には、有料optionで時間をかけて「武士の姿」に変身する男性が数多い。それはどこかの藩に仕える藩士ではなく「浪人」風だ。
和服や武士のたしなみを短時間で学ぶらしい。武家屋敷付近を歩く姿はいかにも神妙。
武士らしく落ち着いてわらじで近づいてくるから音がしない。とても快活なアメリカ人・イギリス人には見えない。薄暗い屋敷の廊下で出くわしたから私は驚いて思わず「Samurai !!」と叫んだ。すると彼らは(3人だった)それぞれに満面の笑みを浮かべていたなぁ...腰にはかなり重そうに見える刀の大小2本差しだったから本物だ。
Even Japanese can never be ’ such a Samurai '.....
圧巻だったのは「江戸吉原の花魁(おいらん)」。江戸の「岡場所」と「吉原」の話はずいぶん聞いていたし、映画でも何度も見て来たが実際に受ける印象はまた格別だ。
「太夫(たゆう)」は琴・三味線のほか漢文や和歌の素養もある抜群の美女である。幕府公認の位(くらい)を持つ。この相手となる男性はそれ以上に教養がありあふれるほどの財力のある....なにより太夫が惚れるほどの魅力と女性への思いやりある人物でなければならない。それは武家の大名..大店(おおだな)の商人の差がない。いわば限定的ではあるが江戸時代の身分制度を超えた異次元の場であった。こうして太夫とcoupleになることを許された男性を「お大尽さま」と言う。なお、どんなに身分が高かろうが財力があったとしても、太夫のご機嫌を損ねるようだと「袖にされる」(フラれる)ことになると言うから興味は尽きない。
マジメにしっかり見学...というより「その日の江戸村」に参加したら丸一日かかるだろう。ポイントに絞っても数時間。江戸村にはそのくらいの価値がある。スタッフの仕事にかける意気込みと情熱を感じたすばらしい半日であった。
また機会をつくって必ず行きたい。
今度は自分も本物の「江戸人」になるゾ。
