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英語ペラペラ...

2023.06.15

「英語ペラペラ!」この言葉を聞いてイヤな気持ちにならない英語教師はニセモノだ。

だいたい今の世....特に情報と若者が集まる都会では英語なんて「話せてなんぼ..」。少なくとも外国人と会話出来るのが当たり前の時代になりつつある。以前にも話したけれどパソコンやクルマの運転ができて威張っている人間がいるだろうか?もう英語は外国人+外国との意思疎通の道具(Tool)と考えるのが正しい。

よく「英語が話せるとカッコイイ」とか言う人がいる。その人に言うと実にイヤな顔をされるが「...アメリカに行くとホームレスのクサいオジサンが見事なAmerican Englishをしゃべりますよ」

またニシカワはホームレスを見下しているとか差別論者だとか、そちらのグループに属する人たちはコトバじりをとらえて「.....と言いましたよね」となるからイヤだが事実なんだから仕方がない。

誤解を恐れずに言うなら...大体において「英語ペラペラ」なんて言う表現は、英語を話せることにあこがれて遠くから眺めている人間の心理を逆手に取って何かしら利益を得ようと悪だくみを画策している人間..乃至は組織が使う言葉だろう。

かつて県立高校のアメリカ人ALTが「ニシカワさんは日本語ペラペラですね。しかも東京のアクセントだから尊敬します!」と言った。彼は大学で日本語を専攻して日本の文化と歴史にも詳しい珍しいアメリカ人だった。第2外国語にドイツ語を選択したから実力をつけようと大学時代には1年間ドイツに留学したくらいマジメなAmericanだった。

私は彼に(ずっと年下だけれど)失礼にならないよう言葉を選んで+考え抜いて言った。

「私は日本で生まれて日本の教育を受けた日本人なのです。日本語がうまいのは当然でしょう。東京のアクセントと言うけれど大阪に行けば大阪の日本語アクセントがregularになるのですよ.....」

彼は少し驚いた様子だった。そう言えば私が喜ぶと考えていたように私には思えた。

この時ほど...人種や言葉が違っても心の中で人間が相手を思いやることがあるのだな..と思ったことはなかった。もう昔の話だが、高校の英語教育を通じて彼とはその後真剣にしてお互いの教育現場の問題点を相談しあえる貴重な機会に恵まれたと感謝している。

またドンドン筆が滑って行くので閉話休題としよう。

この世にはいろいろな生き方があるが「一点集中主義」はその一つである。これは自分の能力とか時間に限りあることを考えた時「ある一つのこと」に集中する考えかただ。

その考え方も生き方も間違いではない。人間の時間と能力が永遠でないなら、具体的なそれもハッキリと手に取って確認できる何かを得るためには極めて効果がある方法論だと私は思う。

例の「英語ペラペラ」的には......自分は英語が好きであるし英語以外に頑張る気がしない。世の中にはそういう人間が多い。この事実は誰も否定できない。

ただ....これは実例ではあるがすべての傾向ではないとして話そう。

その人は(日本人)英語が性に合っていたのだろう...幼稚園のころから英語に親しむ環境だった。小学校になるとnativeの子と区別がつかないくらいの英語を話していた。中学・高校では英語以外の...自分にとってある意味苦しい勉強はしなくなってしまった。日本では英検準1級を取り高校卒業後はアメリカに留学して帰国した。

もちろんnativeのAmericanと同じ英語を話す「ペラペラ」になっていた。しかし、どんなに英語ができても日本の教職課程で英語を学んでいないから日本での英語教員の教員免許は中学・高校の1種も2種も取得できなかった。日本で英語の通訳案内業をするための通訳国家試験も合格できない。理由は是非考えて頂きたい。

一点集中主義で一時的に成功できてもあとがどうなるかは誰も責任を取ってはくれないではないか。私はこの点の危険性を誰も指摘しないし、この点に意見や危惧を述べればその人間こそ流れから排除されるような危険性を今の日本に感じてならない。

「日本語ペラペラ」の人間を本当に優れた目標にすべき人間なのか?


「英語ペラペラ」とはそういうことだ。





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