進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室 の日記
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英会話はナゼ続かないのか?
2023.06.06
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学校の英語はイヤだけど話すだけの「英会話」ならいいじゃない?
そう思う人は多い。それが今の世のニーズだ。
私は長い間...そう40年以上英語をいろいろな人に教えて来た。その中で思ったこと今も
思うのは日本人の「英語を話せるようになりたい」という願望は間違いではないということである。
そこにはいろいろな....それこそ個人の思いや事情やらが重なり合っている。とても一言では説明のしようがない。
英語を一つの道具と考えるとわかりやすいかもしれない。かつて...そう30~40年も前にパソコン(当時はこの語はなかった)を使いこなせるとまるで特異な才能(talented)をもっている人間のようにもてはやされたものだ。
どの家庭にも最低1台はPCがある今ではどうだろう.....
若い世代はゲームから入り、スマホ、パソコンと何のストレスも感じないまま自由自在にデジタルの世界に生きているではないか。
英語もこれと同じだよ....と言ったら驚かれるだろうか?
英語も一つのtool(道具)なのだ。
何のtoolなの?.....と言うなら「意思伝達」..in English it's called' Communication'
パソコンやクルマの運転は毎日やっていれば誰でもうまくなる。少なくとも「自分の守備範囲」のことは不自由なくできるようになるだろう。
英語もこれと同じ。
今の世にパソコンやクルマの運転がうまいことを自慢する人間がいるだろうか。
自分の関係するというか必要とするところあたりの英語がわかればよいのでは....と私は思う。
とりあえず「観光旅行でHawaiiに行くので」とか「英語が母国語の外国人の友人とあいさつくらい」など人によって必要とする内容やgradeが異なるから、自分がどのくらいどういう場面で英語を必要なのか....を具体的に考えることが大切と思う。
「英語がとにかくできるようになりたいんです!」という熱意ある受講者が英会話学校では本当に困る....でも、もしその学校が良心的なら入会時の念入りな面接によってその生徒にふさわしいプログラムを捜して、適切なクラスと指導教員を用意してくれるはずだ。
疑えばきりがないので....その英会話学校が利潤追求をソフトに隠した授業内容か、ある程度は生徒の英語力の進歩を考えてくれる内容なのか...は自分で判断し決断するしかないだろう。すべては自己選択に見えて実は「運命」なのだから.....
学校側も宣伝効果を多分に考えている。
ゆえに通路や教室には「イギリス・アメリカへの短期語学留学」とか「ホームステイしながら英語を学ぼう....オーストラリアで!」なんていう夢のようなcatchphraseをちりばめた広告が現地の美しいキャンパスや海岸の景色のままに掲示されている。
人間は弱い.....
ここで英語を勉強すれば......自分もすぐにこういうふうになれるのかも?という幻想と希望を抱いてしまうのは当り前だろう。
だから敢えて言うのだが。
「観光旅行で使う範囲の」とか「サーフインと海についての」という具体的な範囲を考えて....もし会話学校に入るならその範囲を伝えてから、自分なりの納得の上で勉強を始めよう。
もしあなたが本当に....本当に英語が好きで究極までトコトン学んでみたいのなら、どことは限定しないが、大学の英語の専門課程で学ぶことをおすすめしたい。
英文学・英文学史・英語史・英語発音学・英語学・英語コミュニケーション論....など
4年間をこれでもかというくらい英語に特化して勉強し、更にはそのなかで自分が最も入れ込んだ部分を研究すれば.....一生に残る「卒論」となる。
大学で聞く話。教授「....聞き流すだけで英語ペラペラ....とかのコマーシャルを見て心が動く学生は他の学部へ行くか大学をやめた方がよろしい」
世の中は良心的な人間が被害者になりやすい。そのような例が1万人に1人でもいればそのコマーシャルはウソではない。一言も全員がそうなるとは約束していないのだから詐欺罪でもない。注意:これは個人の例です。効果は人によってことなります...とどこかに書いてあれば99.9%効果はない。
したがって、英会話は続かない。