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進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室     の日記

死んだ者は何を思う?

2023.05.14

縁起でもないことを...と思われるかもしれないが、まあ聞いていただきたい。

死んだ人間にも気持ちがあるのか....と言えば私はあると思う。ここで死者の「心」とせずに「気持ち」としたのにもその理由がある。

私は今までに説明できない不思議な体験を何度かしてきたが、亡くなった人間の気持ちが伝わって来たことが3回あった。いまはそのひとつを書いてみたい。

父についての私の思いは複雑だ....古い日本の権威、その胸に飛び込んで行きたい衝動、人生の反面教師。矛盾でいっぱいの...complex feelingとしか言いようがない。

その自分勝手に生きた父もこの世を去るときが来た。

父が亡くなっていよいよ火葬となった時だ。何の手違いか葬儀場から出棺したのだが同じ葬儀社の霊柩車が同時に出発。事情があり父の斎場は下田だったから余計に混乱した。2台の葬儀社のクルマの後を追いながらどちらが父なのかわからない....

その時だった....後続の霊柩車から父がこちらを嬉しそうに見ているではないか!?
それはこの世のあらゆる映像ではない....写真でも動画でもない。何度目をぬぐってもこすっても..刮目しても消えることのない映像だ。それは父だった。見ている自分もこの世にいるのかあの世にいるのか瞬時わからない。境界を彷徨うような気持ちだ。

幽霊は見てほしい人にしか見えないと言うが、まさにそれだろう。父から「おう、来てくれたのか...ありがとう 一喜」と無言のうちに意識(気持ち)だけが伝わって来た。

「うん。来たよ......幼稚園の時に初めて行った冨浦の釣りは楽しかったね 」

東京に住んでいたころ父は会社の経営に失敗。家も土地も資産のすべてを失い行方不明になった。家族への責任も放棄して...許されることではないが。

そんな父でも私にはこの世にただ一人のかけがえのない父だ。旧海軍に軍籍のあった父は横暴無謀で自分勝手な父だった。しかし、記憶には浄化作用がある。思いだすのは野球と釣りを教えてくれた優しい父だけだ。あの瞬間に戻れるのならすべてを失ってもよいと思うくらい懐かしい想い出だけが残る。これがLafcadio Hearn(小泉八雲)に私が惹かれる共観でもある。

死者にも憐れみを.....

 

富浦の大房岬





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