進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室 の日記
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電話からスマホへ
2023.04.15
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電話くらいここ40年間で進化(?)を遂げたものはないだろう。
昔は黒電話しかなかった....それも初めはダイアル式。
やがてプシュッホンなるものが出現。「ピポパ」でつながるんだから随分驚いたことを懐かしく思い出す。やがて壁掛け式や受話器そのものにプッシュボタンがついたものやら様々なバージョンがうまれた。
今やどうだろう。
もうここで説明する必要もないが....大きく分けて家電(家の電話)と呼ばれる「固定回線」とスマホ・携帯(もう携帯の語さえ消えつつある)の「移動回線」が存在する。
スマホについてはもはや携帯電話の機能をはるかにこえて、家や会社の外でのネット接続可能なのだから「持ち運び可能なPC+通信」の機器にまで進化した。
さらに撮影についても。
かつては手軽に取れるハンディタイプのデジカメが大流行したが、スマホのカメラ機能がここ10年で格段に高画質になりデジカメの出番はなくなりつつある。
少し前の「一眼レフ」くらいの撮影能力があるから驚く....
そして撮った画像を家庭のプリンターで印刷もできる。便利な世の中になったが、かつて街中によく見かけた「写真屋」「写真館」がまったくと言っていいほど見かけなくなった。写真は「真の姿を写す」と書くが、戦後進駐軍が持ち込んだ短縮用語にD.P.E.があったことを思い出す....私も老人だ。
D=development P=print E= enlargeの3つの仕事をやりますよ、という写真館のアメリカ式の広告用のことばであった。もう誰も賛同してくれないし知らないんだなぁ..
スマホはこのように「通話・メール」の通信機能+「パソコンの能力の多く」のインターネット機能+「カメラ」の撮影機能のすべてをこなす。
究極的には娯楽分野のゲームも日々アップデートされたものが利用できる....とあってはなんだか驚きを越えて悲しくさえなってしまうのは私だけか。
私の教えていた塾生の中にはスマホさえあればイイ....という猛者まで出現した。
恋愛も結婚もかったるい。子育てなんて地獄だ。
就職して毎日ガマン......トンデモナイ。
死ななきゃいいんだよ!
毎日何とか食べて行けてあとは「スマホ」さえあれば何にも要らない...と本気で考えているから困る....本当に困っている。
両親もスマホの世界にどっぷりと浸かり、帰宅してからはパソコンの前から離れない。
家族の団らんとか語らいはどこへ行ったのか....
お金がいる時と進学・就職をどうしようと悩む時だけ家族になるのか?
一瞬一瞬のことばの中に相手を何より大事にする思いやりと愛情が込められているのに。
人間の歴史の中で便利さとか容易さのゆえに無くして来たものは数知れない。
実際「スマホ・PC」がない毎日なんて想像さえもできない。
でも私は言いたい.....スマホもパソコンも道具だ。
どれだけ優れていても人間以上であるはずがない。
誰もが毎日何かを決めようとする...或いは迷っているときの判断基準をスマホ・PC...AIに訊いてみたくなる。それが現代風でカッコいい...とも。
その気持ちは理解できる。しかし....そこで瞬時に与えられるものは「助言ないしはadvice」に過ぎない情報と考えてほしい。
それが人間の最終的にして正しい良心と考える。
このブログをお読みのあなたは....その存在は地球全体と等しい価値がある。
およそ人間の作り出したものはどれだけ優れていようと人間の存在価値には及ばない。
道具はそれを使う主人以上ではない。
Consider the lilies of the field.....