進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室 の日記
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2つの中国
2022.12.17
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「中国は一つ..」「一つの中国...」という言葉を聞きなれて来た。いや、聞かされ続けてそういうものだと疑問にすら思わなくなっていたのだろう。
個人的にはヘンだなぁ...という違和感を持っていた。子供のころから父や伯父たちに日中戦争やシナ事変、満洲国建国とやがての敗戦大陸からの引き上げの話をイヤというほど聞かされて育ったからかもしれない。
昭和20年(1945年)の敗戦で日本軍が武装解除され大陸からいなくなった力の空白をついて、大陸ではそれまでの蒋介石の国民党・中華民国と毛沢東率いる共産党・今の中華人民共和国の内戦になった。
結果、共産軍の勝利。敗北した国民党は台湾へ脱出し今の中華民国となった。
だから「どちらが中国?」と問われたら....「両方とも中国です」「大陸のほう」「台湾の中華民国こそ..」とどう選択するかは最早個々人の問題ではないだろうか。
勝者は歴史を書き換える。
...とすると大陸の中国はそれまでの中国の歴史を書き換えて生き残ったはずである。
太平洋戦争のあとアジアは激変した。
国共内戦による共産軍の勝利で中華人民共和国が大陸に成立。日本の戦後5年を経ずして朝鮮半島で起きた朝鮮戦争...日本に進駐していたアメリカ軍の朝鮮出兵。破損した兵器の修理と戦需物資の日本への発注...これが朝鮮特需で日本は戦後の疲弊から急速に立ち直ったのだった。
その後、膨大な人口を持つ大陸中国である「中華人民共和国」との貿易の利が日本を潤い始めた。このゆえに台湾の「中華民国」をないがしろにしてきた感がある。
だから小中高の歴史教科書で中国と言えば「中華人民共和国」のこと...とあたかも常識のように刷り込み教育がなされてきた。
私の中で中国は2つある。
それでイイじゃないか。