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進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室     の日記

魂をすてる繁栄にも...

2022.10.03

皆さんは今の日本を見てどう思われるだろうか。

国内に暮らしているとわからないが、とにかく平和...たとえ形だけであっても平和な国だ。ひとたび海外へ行ってみればわかる。

都会の道路にごみ一つ落ちていない。交差点ではクルマも人も整然と信号を守り青信号になるのを待っている。何かを待つ行列でも皆静かに順番を待っている。無視して先頭に割り込む人間はまずいない。ゴミを散らかさず公衆の中で大騒ぎをしない。

こんな国は世界広しと言えどまずない。日本だけだ.....

逆に海外から来日する外国人の目には日本のすべてが「不思議」にうつるという。

どうすれば公共の場で自分を抑えられるのか?

電車が事故で遅延し、ホームから乗客が落ちそうな超満員の状態でも何故「怒りに任せた暴動」が起こらない....のか?

大規模な自然災害でLife-lineを断たれたなかで、救援物資の受け取りをなんで一列に並んで一人ずつ受領できるのか...しかも感謝しつつ。

トモダチ作戦(Tomodachi Operation)で救助にあたった米軍の将兵が一番感心したらしい。

今、日本が外国から注目され「やはり日本は違う!」と思われているのはまさにこの「静かな力の精神性」だろうと私は思う。

その場を思い...相手を思い...家族や友人を思う。
言うなれば「自分を後にしてでも他者を思う」その心だ。

西洋キリスト教圏の国々....あえて欧米と言おう。彼の地では「自分の思うことを正しく主張する」ことを善とする。自分の信じる何かを瞬間に言葉と行動に移せないなら..Coward...卑怯者・臆病者のそしりを受けることになる。

欧米では論争において勝つために子供のころから「言葉」+「主張の方法」を磨くことが普通であり「ギリシアの弁証法」は学習の一部でもある。

Debate(ディベート)がまさにそれである。如何に自分の主張を推し進めるか。
debateではそのために相手の主張の弱点を探り、論拠の不正確さを追求する。

これは民事訴訟の裁判に似ている。本当の真実など初めからわからない。論争・裁判では自説が相手より...どれだけ客観的証拠と証人の証言により担保されるかで勝訴か敗訴かが決まる。

最近の中学英語教科書にはAmerica式ディベートを思わせる教材が採用されていることに驚くが、誰もこの点を問題にしないことにさらに失望する。

私はイヤだな。

debateがイヤと言うよりdebateなしでやって来たこれまでの日本の心により親しみを感じる。今の、或いはこれからの日本は遂にdebateの必要な社会に変貌するのか....それはいったいどんな社会なのだろう?

話をもとに戻そう。

自分の主張や意見より「優先する..より上位の社会規範を感じるとき」に自分を優先したいという気持ちにブレーキをかけるのが良き日本人だ。

これは長い間の歴史を経て日本人の心に培われた。西洋にはなく、アジアの諸国にもない。

戦時中の「滅私奉公」...自分を殺して国に殉ずる...はそのまま今の日本に適用できないが、事故や自然災害において「自分」を一歩ひいた存在と考えることができるのは先祖からの賜物と思う。

この美しい実例の最たるものは11年前の東日本大震災において見ることができるのではあるまいか。

従兄の一家は奥松島の野蒜近くに住んでいて大津波により叔母は家ごと流されて亡くなった。

この話はまた後日にしよう。






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