進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室 の日記
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You will pay...
2022.07.05
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ブログのタイトルをどうしようか久しぶりに悩んだ....
「自由の払う代償」か頭に浮かんだ それは' You will pay '.
亡くなった母の親友だった夫が在日米軍の海兵隊だった夫人がよく言っていた言葉だ。
「悔しいからね、アタシ言ってやったんですよ...You'll pay!ってね」
日本語と英語の間には埋めつくせない大きな「淵」がある。それは悲しいまでに大きく英語学者が一生を研究し尽くしても、外地の大学に留学した日本人通訳でも絶対に埋めることはできない。仮にも大学で英語を専攻した人間にはJTE(日本人英語教員)には永遠に不可能なことはわかっている。
翻訳は外国語を日本語ならどういうのか....の追求作業だ。
誰でも初学者のうちは「電子辞書があるじゃないか」とか「紙の辞書(printed dictionary)を集めればいい」なんて思うがそこに出てくる訳語はギリギリまで現代日本語に近づけた場合の意味であって絶対に...悲しいけれどその「英語=日本語」にはならない。
数学でいう最大公約数にしか過ぎない。
JTEはそれがわかっていながら、すくなくとも中学~高校の授業では大学に合格することだけを考えてだが....良心の呵責を感じながら' will=be going to'とか'must=have to ’
だとお経のように教えている。
私もJTEだからそれを否定しない。まず英語の基礎の中の基礎を教え込まなければ生徒たちは日本英語教育の必要性の現実と実際の乖離にさえ気づかないまま一生を終える。
私が教えた塾生OBも海外貿易商社に入って苦労しているが、それは「日本語で考えたことを英語で言っても伝わらない」ことなのだそうだ。
彼は優秀。使う単語の専門用語も正しい...話す英語の文章も立派だ。それでも産油国の現地作業員にはなかなか意思の疎通が難しいという。
それは....このブログをお読みの方の中にはかなり英語の素養がある方もいるだろうと十分に予想するとものを言うのにも勇気が必要だけれど.....
日本語で考えたことを頭の中でそのまま英語に直して言っても通じないことが多い事実は何なのか?
真面目な人ほど考え悩む...単語はあっているし文法上も問題ない。なのになんで!?
怒りだす人もいる。
言語はそれを話し使う人達の「歴史・文化・宗教・習慣」を当然あるべきものとして、言わば背負って使われる。
その国で生まれ、その国の言葉を両親から母国語として伝えられ、自国の歴史と文化を学び...そのゆえに真面目に苦しんで来た人間だけが本来的な意味での「言葉」を使えるのだろう。
だから日本語の何かを英語に翻訳したり、或いは英語を日本語にして理解したとしてもそれは残念ながら完全ではない。完全と思いこむところに外国語学習の失敗と永遠に上達しない根本的原因がある。
TVでスマホの翻訳機能をやけに誇張したCM....フランス語の場面だったかな...があるが、あんなものを見て感心しているようでは日本人もおしまいだ。
メディアにあんな程度と思われてあなたは腹が立たないのか。
命の尽きるまで最新型のスマホを買い続けるのか。
本当の教養とは...何もかもなくなった時に自分に残るのものだ。