進学セミナー西川塾　城星教室 / 十足教室　　　　 | 日記 | 箱根の温泉...その３.

箱根の温泉と言えば大涌谷の硫黄泉のイメージが強いので大体「硫黄の温泉ですよね？」と誰もが思う。

でも鎌倉時代の「相模風土記」をネット検索して読んで欲しい。.....によれば箱根の温泉には７つあるらしい。

私がまだ２０代の若きころに行ったのは伝説を確かめたかったからだった。

それは前回のブログで言及した芦之湯よりずっと芦ノ湖に近く、大涌谷との間にある。

「姥子温泉」という。

ここは坂田の金時（金太郎）が目を悪くして湯治に来たという伝説がある。温泉の効果で眼病が癒えた金太郎は感謝を込めて金時山（箱根外輪山のひとつ）の頂上にある金時神社に「大まさかり」を奉納したという。

姥子温泉もまた周囲を原生林に囲まれてひっそりとしている。私が泊ったのは秀明館という古い大きな木造の宿だった。長期滞在の湯治客が自炊しながらお湯につかっていた。

その温泉がまた凄い.....

泉質が透明で「深い」のである。

「深い」と言うのは文字通りで水深のこと。薄暗い源泉は浴室というより、こんこんと湧き出る源泉の位置にそのまま壁や屋根を付けたような構造だった。

温まろうとしところでところで腰くらい、少し（沖へ）行くと胸の深さ。さらに進むともう背が立たない。立ち泳ぎしていないと温泉内で溺れてしまう。

私がここへ行ったのはもう40年も前の話だから今はかなり変わっているかもしれない。
「姥子温泉」バス停の頭上を桃源台から出発した箱根ロープウェイが行き来する。

華やかで明るい感じのする芦ノ湖畔とはまったく違う秘境のような温泉だ。

ぜひ一度体験されることをお勧めしたい。