進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室 の日記
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ファーウェイ 5G
2021.07.31
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中国のHuaweiが5Gスマホの開発販売を断念した。
日本のメディアはオリンピックとコロナ、更に与党自民党と首相の責任追及で全くと言っていいくらい報道しないが、これは大変なことだ。
単にスマホの開発競争に敗れたのではなく、アメリカによる貿易制裁が遂に中国政府の企業救済バックアップの力を上回った結果ではないか。
電脳部隊と呼ばれる人民解放軍の中のハッカー集団がアメリカや同盟国の日本の政府・軍事・企業のコンピューターに侵入しては長年にわたり莫大な費用をかけて研究した成果を盗み取って行く。日本ではたまにしかニュースにならないが全世界を揺るがす違法行為である。
日本はせいぜいPC・Net上のセキュリティ対策を強化するくらいだが、アメリカを甘く見てはいけない。米国内の共産党のスパイを逮捕、領事館大使館の閉鎖、移民に始まり中国人の入国審査の厳格化、対中貿易の制限と緊縮化....加えて今回のHuawei5Gスマホの生産に必要な「高性能半導体」の入手に強力に介入し5Gスマホの生産に圧力をかけ続けた。Huaweiはやむなく最新機種も従来の4Gで行くしかない。
少し前なら中国は国営産業や中国を代表するような民間の企業が苦境に陥ると、必ず何かの形で救いだして来たのだが今回はまったくその気配もない。そのくらい中国は財政的に苦境に陥っているのではないか....
ここで、気になることがある。
今、アメリカは中国の覇権主義に対抗すべく西側の(日本を含む)同盟国との結びつきを強め政治力と軍事力の集中で中国の動きを封じようとしているが、日本人の私が気になって仕方がないのが「貿易制裁」である。
アメリカは対抗する国が最も必要とするものを貿易制裁によって封じる。
80年前にも日本はアメリカによって「石油と鉄」の自由輸入を封じられた結果....「座して死を待つよりは..」と勝算の見込みがない対米戦争の道を選んだのではなかったか?
敵国を限界にまで追い込み「先制攻撃」をさせる.....
Western(西部劇)と同じである。
「先に銃を抜いたほうがワルイ」
アメリカには「錦の御旗」が必要だ。
すべての暗号は解読されていたのに....現地には何も知らせぬまま「ハワイ真珠湾」攻撃となった。以後4年間の太平洋をかけた戦闘でどれだけの死傷者を犠牲にしたか。
その歴史の結果が今の「日本」と「アメリカ」である。
歴史は繰り返す。
中国の国家存亡をかけて必要なものをアメリカは貿易制裁によって遮断しようとしている。
中国には同情しない。
しかし、中国の我慢がどこまで続くか....それが心配である。
私はちなみに「左がかった」思想も持っていない。中国共産党にも歴史学的な興味があるだけだ。
アメリカと中国の覇権をかけた争いが戦争に発展しないことを願うのみだ。
そして老婆心ながら...オリンピックとコロナにしか目が行かない日本人の思考は危険だと申し上げたい。
それは日本と言う国が亡びるくらいのレベルで。
気が付いた時には..もう遅い。