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進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室     の日記

メジナ編

2021.04.20

釣りやサカナの話ばかり書いていると塾のご父兄に叱られそうだ。まあ、ご勘弁ください。

メジナの画像グレ メジナ 写真
メジナ

これがメジナ。伊豆ではクシロという人もいる。磯のサカナで沖合でも海底に根がある岩礁を好む。食味に関して、夏は磯臭い感じがするからrecipeに工夫が必要だが、真冬のメジナの刺身は絶品。伊豆の大島ではこれだけを目当てに出かけるrepeaterもいるくらい。民宿の主はお客に出す大型メジナを釣りに荒波の真冬の磯に出かける。

あまりサカナに詳しくない人が「黒いタイみたいだからクロダイ」と言うが、全く違う。
クロダイはどちらかと言うと大きな川が流れ込む汽水域や湾の奥に多い。

メジナもまた子供のころからの想い出が多いサカナだ。

中2の14歳まで東京にいたから、親父に連れられて行ったのは大体東京湾が多く、次いで三浦半島~伊豆半島の磯や防波堤で手のひらくらいの大きさから最大で50㎝くらいまでのメジナが当時はよく釣れた。

断定はできないけれど、太平洋岸を釣り上って行くと...福島県くらいまではメジナが釣れるが、仙台の松島にいったら全く釣れない。釣れないと言うことは北の海にはメジナはいないのだろう。クロダイはいるらしい。松島湾で漁業者だった従兄弟は「牡蠣だなの間に大きなクロダイがいる。牡蠣のむき身をエサに細いハリスで流すと釣れるよ」と言っていたから。

おそらくは水温。メジナは暖流系のサカナで房総半島より南の海に多い。

実はメジナには思い出がある。

小4の夏休みに、その時には珍しく家族旅行で外房の勝浦まで行き有名(?)な三日月ホテルに泊まった。

チェックインして一休み。夕方の日没を待って勝浦漁港の手前の浜にあった「小さな鳥居」のある磯に親父と入った。

鬼籍の父を責めるのは...と思うが親父の釣り仕掛けには工夫がない。

磯のサカナの大型魚を釣るのに、なんで湘南のシロギス釣りをそのまま「太く」した仕掛けなの?道糸10号ハリス5号じゃ頑丈かも知れないが根がかりしたらどうするんだろう...
エサは貴重な「岩イソメ」の一匹付け。

あの夜は満月だった。

勝浦湾は凪。波ひとつない海面に映る月は綺麗だった。moon riverってこれか。

大潮の満ち潮にかわって間もなくだった...「ガン..ガン..ググッー‼」と強烈なアタリ。
子供ながら本能的にアワセた...瞬間に根がかり。海底の岩にガッチリ。

親父に助けを求めたら信じてくれない。
「エサが付いてればサカナが食って根がかりははずれる!」と無責任な返事。

どのくらい時間がたったか....リールを巻くと根がかりとは違って少しづつ巻ける?

「ナニ..コレ?!」

例によって竿もリールも親父のおさがり。ハゼやシロギス用のtackleだから大変だ。
どうしてボロいtackleに仕掛けだけ太くするの?

根元から竿は直角に曲がったまま、リールもハンドルが巻けないじゃないか!

やむなく、竿を肩に担いで陸に向かって数歩を歩いては戻り、瞬間にその分をリールで巻く....いまから思うと当時小4の自分がよく考え付いて実行したものと思う。

時間の観念は全くなかった。何分くらいだったか意識をなくしていた。

最後に月明かりに照らされて足元に「どどーん」と波と一緒に何かが上がって来た。

親父に向かって叫んだ「お父さん、でかいサカナが釣れた!」

「ウソ言え!カジメ(海藻)か大きなゴミだろ」

何と言う父親だ!?

道糸を掴んで持ち上げ月明かりで見た...最後の抵抗でバタンバタンと暴れているではないか!どうして海藻が暴れるんだ?

「ナニ言ってるんだ、本当にサカナだよ!」

「ホントか‼」

素手で鈎をハズした。

ホテルにいる母に見せたくなり、サカナを両腕で抱えて走り出した。何度も転びながら浜を走った。

メジナはその間も暴れたから、鋭い背びれで手はケガしたが興奮で痛みも感じない。

三日月ホテルのフロント前を通る...「凄いじゃないか、でっかいメジナだね!」フロントのおじさんがニコニコして声をかけてくれる。

部屋に駆け込んで母に見せると満面の笑み「よかったねー!」
生まれて1か月の妹がスヤスヤ寝ていた。

想い出は形のない宝物だ。

かけがえのない想い出がなければ人はモノとカネに溺れるだろう。


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