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悲しいALT..

2021.04.17

ALTってなんだ?

一言で言うなら「中学・高校にいる外国人の先生」である。担当する教科は英語。
私は18年前、地元の県立高校で英語を教えていた。同じ英語科の職員室で偶然ALTの隣の机だったこともあり、いろいろ興味深い話を聞くことができた。

まず、彼らは(失礼)教師ではない。1年契約の非常勤講師であり、例外的に契約更新延長はあるけれど「県が雇用契約を結ぶ正規の教員」ではない。

これは決してイジメや差別ではない。

ALTは既婚か未婚かは別として皆若い...20代の半ばか後半か....とにかく「若い」。
やがては本国へ帰り、日本での体験経験を大切にしながら生きていく人達だ。

だから、県(正確には都道府県の教育委員会)も非常勤講師の1年契約にして彼らの負担を軽くしていると考えられる。思いやりか。

大体がALTは' Assistant Language Teacher 'の略であり、Assistant(アシスタント)の語からもわかるように「英語指導の補助教員」として中高生の英語指導にあたるのが彼らの日本においての仕事である。

あくまでも授業の主導はわれわれJTE(Japanese Teacher of English)の日本人英語教員がする。ALTは発音面や語法、会話のPhoneticな部分の指導を担当してもらう。

悲しいかな、帰国子女や留学の体験があるか、幼少の時から英米人のnativeに英語指導を受けた日本人でないと英語/米語の正確な発音はできない。

これは母国語の日本語の影響が強く英語の発音に出てしまうこと。さらに一方では英語にしかない「音」が日本語では発音できず+書くこともできない...という現実があるからでもある。

あまり皆さんは興味もないかも知れないが、あえて言うなら次の音と文字だ。

f音......wifeは絶対に「ワイフ」ではない。
v音.....liveは「リブ」のはずがない。
th音....health「ヘルス」はムリ。
rの音...car「カー」father「ファーザー」はありえない。

このあたりで頭に来る人はここでお別れだ。

英語をもっと勉強するか、正しい日本語を学ぶか...にしてほしい。英語圏では全く通用しないこういう言葉を聞くたび、私は眩暈(めまい)がする。

怒らないでいただきたい。外国語とはこういうもの。母国語では発音も表記もできない。

来日するALTは英語圏の...できれば日本の同盟国から選ばれる。各国へ日本の文科省が「ALT募集」をキャラバンを組んで説明に回る。その働きの主体を' JET 'と言う。

既婚者で夫婦単位で日本へ招聘されたALTsはイイ。外地の日本に来て仕事し生活の悩みも相談相手がいるし、解決できなくとも分かち合えるから。

問題は独身で来日しALTとして日本各地へ派遣されるALTだ。

こういうところの共感がほとんど出来ないのが日本人だから悲しい..........

成田空港へ降りて日本政府のJETの担当者から、その場で勤務先を告げられてJRの片道切符をもらうと、現地で教育委員会の英語を話す担当者から説明があり宿泊先までの案内があります...That's the End.

ウチの息子たちと同世代同年代の若者だもの....大学で如何に異文化間コミュニケーションを学ぼうともヒントくらいにしかならないだろう。

あとは若さに任せて「やみくもにのめりこんで教える」しかないだろう。

ハッキリ言って....このあたりについての「投資した教育の人的・経済的な投下」に対する具体的「教育・資本投下に対する成果」の具体的な資料を見たことがない。

それでいいんだろう。

外国人...西欧人...いや夷人・異人...と思われ差別ではないが...どんなになじんでもやはり本来の日本人とは違う。

食事に招かれたり、近間の旅行に誘われた。時には冠婚葬祭に出席を促されたり。

でも1年が過ぎ....2年3年と過ぎるうちに彼らは気づく。

地域で自分(自分たち)が歓待されるのは、自分がいかなる大学を出たとか...なんの学位を持っているか...なんて一切関係ない。

自分が日米同盟(日米安全保障条約)の適用の内にある「日本人学生」を教えるのか?

言いたくはないけれどただそれだけだ。

国籍がAmerican以外のイギリス・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドのALTはまた、そこで疎外感を感じるらしい....日本人にはわからない世界。

まあ....そんなことはイイか。

中学校・高校のALTは孤独だ。

大体、教科の英語指導法についても母国の大学で学んだようにはいかない。

誰も最前線の外国人教員の悩みなど聞いてくれない。誰もが思う中高の英語科教員
(英語の先生)は自分の授業準備と教材・指導法研究に忙しい。

実際に日本人の英語教員は1日に4時間の授業がある。空いた時間は...実は空いていない。テストの採点。教材準備で次の授業のプリントの印刷...で空き時間は無くなる。

友人となったALTの言うには「英語の通じる日本人英語教員が唯一の頼みなんだけれど、見るからに忙しそうで、遠路を新幹線で通っている先生もいるからそうそう相談もできません」...とのこと。

いきおい....若い彼らは「勉強」か「旅」に出る。

友となったALTは毎週のように「鎌倉」へ行く.....或いは計画を立てて「京都・奈良」を探訪する。或いはもっと究極には「京都・奈良」を探訪しつつ....外国人のための日本語セミナーに参加して日本語検定を受ける友人もいた。

東京・横浜のような都会なら、数多くの相談先や......悩みを共有できる現地の友人もできるだろう。しかし、島流しの伊豆半島や北海道、九州ならどうなるのか。

SNSの今だから大丈夫というのはいかがなものか。

地域...地方のALTは本当に孤立している。

近所の人、出会いがあった人は日本語でよいから声をかけてほしい。

一言がどれほど孤独で孤立している人間に嬉しいか。

むかし..友人のALTはあまりに孤独で心を病み自ら命を絶った。

明るく見えても人は孤独なのだ。

日本人....外国人の別なく。




























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