進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室 の日記
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アミエビのStory
2021.03.09
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釣りには淡水・海水に大別して2つある。
一言で言うなら「エサで釣る」か「エサ以外で釣る」かである。
私が個人的に追いかけているのは「アジ」。漁船風の小型ボートで1年中駿河湾でアジを釣る。Boundaryは奥駿河湾の淡島を中心に大瀬崎までとかなり広い。
その釣り方はサビキ釣り。
ポイントに到着したら、このコマセカゴに寄せエサの「アミエビ」を入れる。海面からの深さは魚探で確認するが、どういう訳か駿河湾のアジは水深20~40m、平均30mくらいにいる場合がほとんどだ。
上記の仕掛けは防波堤でのアジ釣りの場合なので、フネのものとは若干異なる。一応関東圏なのでオモリは下に。コマセ袋ではなく「船用コマセカゴ」をつける。時期によってはかかったアジにマダイやカンパチが飛びつくこともあるのでハリスは3号。オモリ30号。
さて本題の「アミエビ」に入ろう。
国産のアミエビは主に宮城県以北の三陸リアス海岸の湾で獲れる。極めて小型のエビで、海水魚である限りアミエビに反応しないサカナはいないくらい好物だ。
個人的な想い出だけれど、祖母は「アミエビの佃煮」が大好きで..「炊き立てのご飯にのせて食べると美味しいよ」と言っていたっけ。明治~昭和には東京湾でもアミエビが獲れたのだろうか。美味しそうなアミの佃煮。
そのアミエビだが...もう国産はどの釣具屋を捜してもない。
原因はただただ「コロナ」Covid-19だ。
漁船が何故か3密を避けて出漁せず、国内産のアミエビは枯渇している。代わって登場したのが「中国産のアミエビ」。
価格は100~200円同じ冷凍ブロックで安いからいいとしても。問題はその「ニオイ」だ。アミエビは元来その強いニオイによる集魚力があるのだけれど....
Made in Chinaのアミエビは度を越している。海水で解凍してバケツから小出しにして使うのだが、フネの上のopen-airでも耐え難いくらいの強烈なニオイ!!
国産の純正アミエビだと解凍した時には美しいピンク色で、これは人間が食べられるんじゃないか?と思うくらいの品質だ。
中国アミエビは気もちが悪いくらい「肌色」を呈している。おまけに漁獲の時に混ざるんだろうが...キビナゴや各種のサカナの幼魚が混ざっているから、これがコマセカゴに詰まるので困る。
沼津と伊東の「〇〇グロ」釣具2店舗で訊いてみた.....
「あのう...中国産のアミエビ、臭いんですが国産はないの?」
「何と言ってもコロナですからねェ...国産入荷予定ないですよ」
「釣り上げたアジまで臭いんですけど...」
「コロナですからねェ....」
もう釣りエサ・コマセの分野までがコロナ禍にやられているじゃないか!
「コロナ」は今や「葵の御紋」かカトリック教会の「免罪符」のようだ。
余談だが、江戸時代に疫病退散の験ありとして信仰されていた海中に没したという日本の神は「アマビエ」と言うらしい。
初めて聞いた時には寿司ネタの「アマエビ」に、いまでは「アミエビ」に聞こえるからヘンだ。