進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室 の日記
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批判するの...
2021.03.01
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国会で菅首相を追及する蓮舫議員.....ああ凄い。語気も鋭くとはまさにこのことか。
言葉も鮮明であるし語彙も豊富だ。如何にもアメリカ式のdebateに勝ち残りそうだ。
ちなみに公立の中高校でも「議論に勝つ」ことを目的とした教育が始まっている。これこそ社会事情に呼応した、社会に生き残るために必要な技術として需要に応えたと言えるのかもしれない。
debateは議論において、相手の意見や主張の弱点を突く。資料の古さや統計数字の誤りなどを指摘。まあ、数学で言うなら図形の証明問題で「仮定」の使い方や図記号のミスを見つけて減点..するあの技法に似ている。
まだ覚えているが今は亡きアメリカのマンスフィールド駐日大使もアメリカの議会では鋭い質問と追及は見事だった。論客とはあのような人を言うのだろう。
でも氏の追及には「穏やかなうちにある正義」を感じさせるものがあった。極めて博学、何より紳士だった。不正なる相手の嘘や統計の数字隠しを指摘しているときでも、言葉の中に寛容と相手へのギリギリの思いやりがあった。
中国から伝わった儒教は君に忠、父母に孝。何より「年長者への尊敬の心」を大切にする教えではなかったか。何かをするときにも「長幼の序」を重んじた。
日本では社会秩序を保ち、互いにその異なる力で支えあって行く思想として江戸時代から武士から町民に至るまで懸命に学んだものだ。
その良い意味の影響は令和の御代の今でも残っている。
そう思いたい...信じたかった。
国民全体の目に触れる国会のTV中継を見ていると幻滅を感じるのは私だけだろうか?
確かに菅首相は能弁な方ではないようだ。でも一方で「朴訥な誠実さ」をその一言一言に込めて語るように思う。
自分より年長者への思いやりや愛情に欠ける態度はいかがなものか...
私はたとえ趣味の場であっても年長者には「よほどのことがない限り」自分から挨拶する。
長幼の序は祖父に教えられた。