進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室 の日記
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巡視船と巡視艇
2021.02.28
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ヘリコプター搭載の大型巡視船
沖で良く出会う小型巡視艇「みほかぜ」
フネの操縦免許を取り実際に沖に出るまで全くご縁がなかった海上保安庁。今でも多くの方は尖閣をめぐるnewsで見るのが巡視船だろう。真っ白な船体に青い斜め線は如何にもカッコいい。
仕事上いつも何かを説明しているので、このblogもそんな雰囲気なのだがご容赦。
海に関係していない多くの方は関心がないかもしれないが、日本の海上保安庁の船舶には大きく分けて2つある。
巡視船と巡視艇である。
巡視船は大型航洋の船体であり、尖閣諸島付近で連日連夜頑張っている姿はnewsでご覧になっていると思う。
船名の下にPLがつく。例外的にPMとPSもある。これは排水量200t以上の「巡視船」だ。
一方で巡視艇とはより小型である。
巡視艇は排水量ではなく船体の長さで区分される。
23m以上がPC(パソコンではない。Patrol Craft)
20m以下はCL(Craft Large)
ゆえに駿河湾でよく出会うのはCL巡視艇みほかぜなのだ。
なぜ小型の巡視艇なのか...これは数年前に海上の臨検現場を見てわかった。
陸上のパトカーと同じで海保の巡視艇が近づくと不審な動きをするフネがわかるらしい。
その時も沼津の御用邸沖でアジを釣っていたら小型クルーザーがこちらに急速接近。
アブナイなぁ...と思っていると沖から海保の巡視艇がクルーザーを追って突っ込んで来るではないか。こちらはせっかくコマセが効いてアジの群れが寄っているしアンカーを入れているから動けない。やましいことはないから動かずにいた。
クルーザーが逃げたのには何か理由があったのだろう。無免許か免許不携帯なのか。ちなみにクルマの免許不携帯とは比較にならないくらい船舶免許不携帯の処罰は重い。
クルーザーは逃げに逃げて座礁するんじゃないか...と思う水深10mくらいにまで遁走。
ところが巡視船も小型で湾の奥の奥まで行ける!
クルーザーは湾奥の志下の浜...波打ち際で捕まった。
ちなみに海保の巡視船・巡視艇の操舵は見事だ。こちらに比べてあんなに大きな船体なのに、ふと気が付くと数メートルにいる。アンカーも打っていない...のに。
その時の瞬間の「風を読んで」....風下から微速前進で近づいてくる。
見事な操船。
それが海保の巡視船・巡視艇だ。