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進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室     の日記

雪の高速道路

2021.01.11

高速道路では常に「この先...」という電工表示を見ていないとトンデモナイ目に合う。

冬に長野より北を走っていて「積雪チェーン着装」「チェーン規制」とあったら一番近いPA.かSA.で面倒でも駆動輪をジャッキアップしてチェーンをつけることだ。

普段「太平洋側の暖地」に住んでいると本当に1年のうち雪が降るのは暖冬の今、あっても2~3日だから、慣れない雪道でチェーンを付けることに苦労する。

実際にやってみればわかるが、マイナスの気温で横殴りの吹雪の中でかじかんで感覚の無くなっていく両手でジャッキアップ。タイヤにチェーンを巻き付け余った長さのチェーン
の端を針金で固定する...これを両輪やる。余分なチェーンのエンド処理をしておかないとタイヤのブレーキの油圧ラインを回転するチェーンで切ってしまう。

凍死寸前くらいでチェーンがようやく付けられると考えていいだろう。

だから...長距離輸送のトラックや、クルマに機材を積んでの社用でもない限りこの時期には長野県...イヤ山梨県より北には行かないことだ。

まさか...と思われるだろうが雪を降らせる猛烈な寒波は日本海側から南下してくる。地形的にこれをブロックしているのが本州に背骨のように存在する山地・山脈。

寒波が強力で本州山脈のブロックを突破するときがアブナイ。

川端康成の「雪国」は「長い長いトンネルを抜けると..そこは雪国であった」で始まる。

本当に今でも谷川岳トンネル9kmを抜けると、そこはもう新潟県の越後湯沢スキー場なのだから感心する。川端はこれを言っていたのか。

今日もまた北陸道で1000台の車が雪で動けなくなり「大渋滞」。自衛隊に災害派遣を県知事が要請して、救助にあたっている。

道路はそこを走るすべてのクルマが「一蓮托生」になる場でもある。

それは自分がチェーンやジャッキを積んでいても、或いはスタッドレスタイヤ(冬タイヤ)に替えて完全な準備をしていても先頭か先行車両の1台がスリップ事故を起こしたらどうだろう?

その後ろに続く全車両は立ち往生...瞬時に渋滞が始まる。

あたかも「出来の悪い..でも見捨てられないわが子」のために家族全員が苦しむのに似ている。

それも30時間を超える長時間まったく進めない想像を絶する大渋滞が今起きている。

大型の運転手は仕事柄、こういった事態にはかなり備えているから参考にしたい。
2~3日分の携帯食料・水はもちろん、雪対策の毛布・防寒衣料・膝までの長靴・キャンプ用の携帯コンロ・下着の着替え..etc.

もう40年近く前になるが、私も1回だけ吹雪に閉じ込められたことがあった。

長野の伯父のところに行った帰り道...甲府までやっと帰ってきた。
ああ...あとは精進湖まであの急峻な坂道を上ればもう大丈夫だ!

そう思って時間をかけスリップに注意しながら...やっと精進湖畔まで来た時だ。
狭い湖畔の道が雪でなお狭くなっているところに大型トラックがハザードを出しながら止まっているではないか!

クルマをおりて行って訊くと「スリップで動けないから今チェーンを付けているんだ!」と言う。

トラックは重いから普通車のジャッキとは違う。「ダルマジャッキ」という携帯用の油圧ジャッキを使う。

この時...確か時間はもう午後10時すぎだった。天候吹雪...北の風15m..気温-10℃

困った....いまさらバックできないし。

もうどうにでもなれ!( Just like ' Go For Broke! ' 442nd.Jap-American Hawaii)

こういう勇気を「蛮勇」と言うのだろう。

私は大型の運転手に「おおーい!手伝うよ!」と大声で叫んだ。

大型トラックのジャッキアップを渾身の力を込め手伝った。
吹雪があたたったほうの上着はすぐに凍りついて動かすと「パリパリ」音がした。

トラックのタイヤの前後をスコップで掘りボロ毛布を差し込んだ...ますますの強風で視界は5mもなかったことを覚えている。

クルマのナビも携帯電話さえもない時代の話だ。

30分か...1時間だったのか忘我の境地にも似た作業が終わり、大型トラックはようやく動いた。

その時の運転手...いや運ちゃん...は大きく深く頭を下げ「アリがとョー!」と叫んだ。

これでイイ...よかったね。

その瞬間が今でも忘れられない。

雪道には十分すぎるくらい注意しよう。






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