進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室 の日記
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ドラレコの威力
2020.07.08
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見事な短縮形である....
ドラレコかぁ...初めて聞いた時分には速く言われるとよく聞き取れず、何度聞いても「ドラネコ」に聞こえて実家の飼い猫のミーコの顔を思い出してニッコリしてしまい、相手は怪訝そうな表情だったっけ。
そのドラネコ..ではない「ドラレコ」は凄い!
まず「クルマの前後」を「走行中」エンジンがかかっていれば「停車中」も常に録画している。同時に録音機能もある。
China製の最廉価versionでも「クルマの前方視界」を録画しその時の日時を「分・秒」に至るまで記録している。
ここが大事だ。
「録画・写真」と「事件の起きた瞬間の日時」は事故の検証や犯罪の立証にこれほど強い証明力のあるものはない。
航空機事故の場合には、その事故がパイロットや昔なら航空機関士のhuman errorなのか、避けがたい突発的な事故だったのか....事故が起きてから機長をはじめたの航空乗務員のcrewは適切な対処をして全力を尽くしたか?これを録音し続けるのが読んで字のごとしvoice recorder。
cockpit(操縦席)内で交わされる会話を数分ごとにendlessで録音するのがvoice recorder。機体の「対気速度・高度・エンジン出力・燃料の供給と残燃料・上昇と下降・ライトターンかレフトターンか...」物理的状態をreal timeで記録し続けるのはflight recorderである。
ともに墜落炎上しても記録媒体は取り出せるように厳重に保護されている。これは言いたくないが、事故後の航空会社と遺族の訴訟になった時のminimumにして絶対必要な提出証拠になるからだ。
クルマのドラレコはそこまでいかなくても、裁判の時の揺るぎない「証拠力」を持つ。
各地の警察までが交通裁判の迅速な処理のために「ドラレコをつけましょう!」とドラレコ推進運動に積極的だ。
記憶に新しい2つの事件..いや事例かな..は実に興味深かった。
自分が「煽り運転の被害者です」と訴え出た例では、その人のドラレコの前後の記録を調べたら実は「初めに相手のクルマに仕掛けたのは自分で、そのあとも執拗に追いかけては煽っていた」ことがわかり、被害者が瞬時にして「加害者」として立証された事件。
他の一つは都市部の交通量の多い交差点で所轄警察の交通課パトカーによる取り締まりの現場だった。気を付けよう....警察が狙うのは信号黄色で侵入(進入)するクルマ+右左折の専用ラインから直進しようとするクルマだ。
一瞬の判断が1秒か2秒遅かったか早かったかで道路交通法(警官はなぜか「道交法」と言う)違反による検挙となる。
私の友人は「赤ムシ」....これは彼らのテクニカルタームで「赤信号無視」の意味だが、所轄の白黒パトカーにつかまり、後部座席に免許証を持って乗せられ事情聴取。
違反の事実についての「認否」で朱肉につけた人差し指で「ハンコ」を押す直前で友人は言った「あの時は青から黄色に信号が変わって急ごうとしたのは事実ですが、絶対に信号無視ではありません。自分のクルマにはドライブレコーダーがついていますから」
...といった瞬間に警察官は2人とも顔を見合わせ「あっ、そうでしたか」で..
友人は無罪放免。おとがめなし...となった。
交通裁判で負けたら警察の面目にかかわるから。
思うに「ドラレコ」は古代ローマのヤヌス神のようだ。
すなわち「諸刃の剣」である。
この世の司法(裁判所)は比較してより証明力の....民訴・刑訴で言うなら「証拠力」の強いより確実な証拠を判決を下す前の判断資料とする。
証人<証拠写真・録音<日時詳細な映像証拠(ドラレコ)
証拠、証明力の「力関係」はこれに従う。
ドラレコの会社から何ももらっていないけれど、自存自衛のためには是非とも「クルマの前後を録画できる」ドラレコを多少ムリしてでも取り付けることをお勧めしたい。