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進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室     の日記

Yellow Peril(黄禍論)

2020.05.09

戦争や大災害があると...そこでは必ず人間の普段はveilをかぶっていて見えない本当の姿が現れる。今の世界を震撼させているChina virusもそうだ。

先日は韓国人170人が乗ったインチョン空港発の飛行機がイスラエルに着いた。この170人の韓国人はエルサレムの「聖地巡礼団」とあるからどの宗派かわからないがキリスト教徒であることは確かだ。

ところが飛行機から降りることも許されず、燃料補給を待ってそのまま離陸...韓国へ追い返されたそうである。

理由は「全員が中国人に見える..」ただそれだけだ。

あれほど科学が進み国民の教育レベルは世界の群を抜いて高いイスラエルでさえこうだ。

実際の理由はChina virusが中国の武漢で発生していることから、韓国人クリスチャンの巡礼団がイスラエル国内を移動中に過激な例のイスラエル版「自粛ポリス」に襲われでもしたら、外交問題に発展する可能性が大であるからにほかならない。

因みに日本で暮らしている日本人には実感がないが、西洋人(古い表現)はまず東洋人を見て出身国がどこか「何人か?」がわからない。彼らには中国人も韓国人も同じに見えて判別ができないのだ。

日本人だって外国にいると同じ視点で見られている。普段日常的に世界一安全な治安が保たれている中で暮らしているから日本人には危機意識がまずない。

ニヤニヤしてふざけているうちに、気が付いたら「強盗」「傷害」の状況だったなんてことになる。

同盟国のアメリカのどこかにいても状況は同じだ。英語を話す日本人だと彼らは..' American born Japanese?'「日系アメリカ人?」とか' Are you Honkong Chinese?'「香港人なの?」とか聞いてくる。

フーテンの寅さんではないが「それを言っちゃあおしまいだヨ...」とは思うことを一言。
極めて危険な用語であり..これを文字にすることさえ躊躇われるが。

キリスト教圏の西洋諸国には、非キリスト教・無神論の東洋人に対して「埋めようがない絶望感と隔絶感」をいまだに抱いている。

これは戦後の教育で「宗教の自由」を強調した結果「宗教自体がないこと」が問題発生しない一番の道という世界レベルで見たときに極めて不思議な価値観を生んだことによる。

先祖を敬わず自分の魂の行く末を心配しないのは日本人だけである...まあこの話は後日。

その問題となる歴史用語....とは' Yellow Peril '(黄禍論)である。

昔、Americanの教師に Yellow Perilの説明を受けたときはショックだった。私が日本人であることを先生は知っていたから説明は丁寧でゆっくりと冷静な英語だったが...

それはこの世の禍の原因の多くは「黄色人種」がもたらす...というものである。人類の長い歴史を見ればそれが証明されるという。

古くは中央アジアの遊牧民であった「フン族」のヨーロッパ侵入、モンゴル帝国(日本では鎌倉時代の「元寇」)の同じくヨーロッパ侵入...

更には昭和16(1941)年の日本海軍機動部隊によるHawaii Perl Harbor(真珠湾)攻撃さえも...It must be a 'Yellow Peril '(アジア人による黄禍)だというのだから。

否定しようと...「そんなことがあるものか!」と一喝しようが、彼ら西洋キリスト教圏の心の憶測にある Yellow Perilは....確実に存在し続ける。

それは宗教的絶望感でもある。16世紀以降..日本では1549年のFrancisco Xavier(フランシスコ・ザビエル)の宣教から多くのすぐれた宣教師を送り、学校や病院を建て見捨てられた病者や貧民を数限りなく救った。のちに江戸時代に入り禁教令が敷かれてからは多くの聖職者と信徒が迫害され殉教した。

それでも日本を含むアジアはキリスト教国とはならなかった。

その延長上に日清・日露・太平洋戦争があり.....(対日本関係)
Sards(サーズ)・鳥インフルエンザ・Covid-19(対中国関係)があると彼らはその潜在意識から考える。

否、考える前にそう...感じてしまう。

それが' Yellow Peril 'だ。これは何と言おうと理性ではなく感覚の問題である。

太平洋戦争が始まった瞬間に、在米の日本人・日系人は財産を没収され収容所に送られた。すでにアメリカ生まれのアメリカ市民権をもつ日系アメリカ人も..である。

一方で、日本の同盟国であった「ドイツ系」「イタリア系」の人間は財産の没収もなく収容所に送られることもなかった。

なぜなら彼らドイツ・イタリアは黄色人種ではなく' Caucasian '(白人)だったから。

近世のアジア史は高校の世界史の中で軽く扱われるだけであるし、文系の道で大学受験を考えている高校生も出題例が少ないから敢えて勉強しようという意識はわいてこないだろう。これも「コスパ」を最優先で考える彼らのせいではなく日本を中心にして「対米」「対ヨーロッパ」関係で歴史を論じるからだ。

実際にあのヴェトナム(Vietnam)の近代史などまず誰も勉強しないし関係の本も読まないではないか...それなのに突然中学の歴史教科書に出てくるのは「ヴェトナム戦争」だ。高校の世界史では若干それより前の中国の明代~清王朝あたりのヴェトナムへの侵略が述べられるくらいかな...

都合の悪いこと、生徒・学生に知って欲しくないことはまず教科書に書かれない。
要するに事実は事実でも「膨大な事実の中」から選ばれた事実だけが書いてあるのが教科書と思えばほぼ正しい。

フランスは国旗の3色が表す「自由・平等・博愛」の近代法の理想とする国だが、かつて帝国主義の時代にヨーロッパ列強の一員となって当時は王朝であったヴェトナムに介入しやがては植民地とした。これは歴史上の事実だ。

そして王室の子弟や貴族階級の男子をフランスに留学させて帰国すると植民地政府の高級役人に任じた。この帰国子女はフランス語でものを考えるようになり特権階級として宗主国のフランスの言うとおりにヴェトナムを統治したのだった。下級官僚でもフランス語を話すヴェトナム人は国の隅々までフランス本国の統治を徹底させた。

当時のプロパガンダ報道映画を何度も見た。

映画の中でフランスは植民地経営の成功を全世界にnewsとして宣伝していたがそのtitleが凄い...「無知蒙昧なヴェトナム人にヨーロッパ文明を伝えキリスト教のカトリック教徒とすることがフランスに与えられた天からの使命だ」という。

実際に大部分のヴェトナム人は植民地フランス人経営のゴム・バナナのplantationでひどい強制労働を強いられていた。有名な話だが「ヴェトナム人労働者は死ぬとゴムの木の根元に埋められた」そうである....死んでまでゴムの生産量を上げるための肥料となった。

フランス語を理解せず、西欧文明を受け入れず、カトリックのクリスチャンにもならない彼らヴェトナム人はフランス人から見れば何をするかわからない不気味な存在だった。

フランスが高らかに宣言する「自由・平等・博愛」はキリスト教...それもできればカトリックに改宗しない限り適用されない...これが歴史上残酷な事実なのだ。

このように非キリスト教徒(異教徒または無神論者)のアジア人をいまだに英語で' gook'
(グーク)と蔑称する。大戦中の' Jap 'とはまた異なるcategoryの言葉だ。

今回の中華人民共和国の武漢で発生したvirusで世界中が多くの死者を出し、経済にも取り返しがつかない大打撃を与えている。

この新たなYellow Perilがアジアに対する大きな憎悪にならないことを祈る。












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