進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室 の日記
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昨日の東京
2019.08.01
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昨日は塾の夏期講習の合間の休みだったので墓参に行ってきた。
伊東や伊豆に先祖の墓所がある人がうらやましい。西川本家のお墓は東京は麻布の天現寺にある。小さい時から数限りなくお墓参りに行った...祖父の建てた家はいまだに港区の「高輪」にあり従兄弟が守っている。ここから天現寺まではクルマで10分くらいか。
でも伊豆の伊東からとなると...ウーンもう小旅行だ。
伊豆の東海岸沿いに熱海へ。熱海からは時間との勝負だから全部有料道路で行く。
熱海ビーチライン→真鶴道路→小田原厚木道路...(細かいことを言うとここまで1220円)
厚木からは東名に乗る。東名はあれだけ走って首都高との接続部「用賀IC」まで1280円である。まあ往復で通行料だけで単純に5000円。
それでもオジイチャン・オバアチャンと伯父さんたちが天現寺で待っている気がするから、最低でも仏教でいう春と秋の「お彼岸」には母や家族で都合のつく人間は全員ミニバンに乗せて上京している。
....と言えばカッコよく聞こえるけれど、昨日の東京には参った。
渋滞を避けたかったから早朝の6時に伊東を出たのだったが、東名高速に乗ったら道路情報の電光掲示板が「川崎IC~用賀まで渋滞 40分必要」とあった。
東名に事故があったわけでもないし...ウーン何だこれは?
用賀まで行ってわかった。
今度の東京オリンピックに備えて「首都高の通行量を制限」そのためのシュミレーションを警視庁と道路公団がチームを組んで実施中だったのだ。
やむなく東名から首都高への大渋滞から「用賀」で抜けて下道の環7+環8へ下りた。
....同じことを考えるクルマで都内の下道(一般道)も渋滞だ。本当に迷惑だなぁ...
それでも50年も前に東京に住んでいた時の土地勘とクルマのnaviのお陰で「お寺」に着いた。いやいや...naviのセットも細かく最短距離や臨機応変の変更には「人間の知識+判断」がモノを言う。
天現寺に着くと本当にホッとする。
伊豆ではわからないし実感することは難しいのだが、あれほど混雑して建物が所せましと立て込んでいても東京には....ある種の治外法権の空間と土地がある。
それは各国の大使館(+公使館)・大学・教会・神社・お寺の所有地であり境内である。
国際関係の維持のための空間...学問の自由そして宗教(この言葉はどうも好きになれないが..)への一応の配慮による空間と時間のように思える。
関係者に限るが「クルマを駐車でき、数時間なら休憩できる」からありがたいことこの上ない。
という訳でお墓参りは無事に済み...クルマも人間も「お寺」で休憩して一息入れた。
しかし耐えがたかったのは東京の暑さ。
気象庁の言う気温は「地上1.5mで日陰の大気温度」のことなので35℃と発表しているが、これは公的な測定方法でのことだ。
実際の東京ではどうか....歩道を歩いている人間だ晒されるのは高温の大気だけではない。歩道・車道からの強烈な真夏の太陽の反射光(照り返し)がひどい。もう「ジリジリ」と焦げそうな感じだ。
これだけにアラズ...
ビルの1Fの地表レベルにはエアコンの巨大な室外機がありサハラ砂漠のような「熱風」を四民平等に吹き付けている。
クルマに戻り、時速40㎞で都内を走行中の車外温度センサーは...
なんと「39℃」を表示し続けていた!
これなら熱中症になって当たり前だ。
あちこちで救急車が走っていたが、交通事故以外の救急搬送は熱中症だろう。
熱中症はバカにできない。意識が混濁したまま...死に至る。
人間はまだいいだろう。犬ネコは汗をかけないから体温のcoolingには「ハアハア」やるしかない。
今年になって散歩のあと急速に体調を崩して死んでしまう犬の数が急増したそうである....「散歩のあとグッタリして動かなくなり、吐血+下血の症状」飼い主がビックリして獣医に連れて行き「急速点滴」その他の救急措置を施しても翌日の朝までに「帰らぬ犬」になってしまう。
家ネコはエアコンで室温を下げずに扇風機だけだった場合の熱中症で死んでいく。この点、野良猫はイイ。自分で少しでも涼しい場所を探しては、民家の軒下や神社の森に逃げ込んで暑さをしのいでいる。
気温も39℃になると「暑い」は「熱い」の方が相応しい。直射日光に当たると最早「痛い!」とさえ感じる体感温度となる。
これが緑が少しでもあるとかなり違う....帰途の駒沢通りなどポプラ並木の緑が濃かったが、あっと言う間にクルマの車外温度は4℃下がった。
それでも35℃。
都会の人間が海・山の自然を求めて伊豆や長野に行きたがる理由がわかる。
自然に恵まれた地方に住んでいるわれわれは反対に「自然のもたらす恩恵」というか日々のありがたさをあまり感じていないのではないか....
たまに行くと東京の酷暑と渋滞に目も霞んだ。