進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室 の日記
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キュウリ釣り...?
2019.07.26
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これがサカナの「キュウリ」である。
北緯40°より北の寒流に生息する。
初めて見たのはもう20年以上前の北海道は「函館朝市」だった。その時には朝、函館湾で獲れたばかりのサカナが水槽に元気よく泳いでいたが....それが「キュウリ」だった。
サカナの名前を見て驚くと同時に軽い「怒り」にも似た感情が湧き上がったことを思い出す。理由は簡単だ....
サカナのことなら自分はなんでも知っているから訊いてくれ....そう思っていたのに「知らないサカナ」に出くわしたからだった。
その最大の問題点は、自分のサカナ知識がどうやら「本州の青森県」が北限でそれより北の津軽海峡を越えた向こうの北海道は「想定外」だったからだ。
北海道のサカナで本州と明らかに違う点は「内陸の川や湖」にいるサカナの多くが降海(海に出て育つ)ことだろう。
サケは当然として「マス系」が凄い....ほとんど全部と考えて間違いない。
具体的にその例を挙げれば(左の名称は本州での呼称)....
ヤマメ→サクラマス アマゴ→サツキマス イワナ(オショロコマ)→アメマス
ニジマス→マスノスケ(?)
さらに驚いたことには本州では高地の冷水の山上湖にしかいない「ワカサギ」までも北海道では海に下って大型化することだ。
その「ワカサギ降海型」のサカナは現地では「チカ」と呼ばれる。
25㎝を超えるワカサギなどいるハズもない。これはチカである。明らかにワカサギの大型タイプだ。
北海道は「蝦夷地」であり、本州のように砂防ダムや農業用水用のダムを建設する必要がなかったので自然のまま...太古の姿のまま残っている。
そのゆえにサカナもまた、本来は「海と川・海と湖」を往復するという本能を持つ「種」はそのまま残っているのであろうと思われる。
大体において、降海すると「エサが豊富」であるので大型化する。大きくなるばかりではない...環境が人を変えると言うが、サカナもその姿を大きく変える。面構えも歴戦の兵士のようになるから不思議だ。
前述の「キュウリ」はワカサギとは違い、初めから海に生息する海水魚だ。北海道のさらに北の海...ロシア連邦の(主張する)領海ギリギリ以北の冷たい海域を好むサカナだ。
新鮮なキュウリの「刺身」を食べる瞬間....本当に野菜のキュウリに酷似した「香り」がするのでこの名がついた。
ワカサギの降海して大型になった「チカ」も、この「キュウリ」も北海道では人気の釣り対象のサカナである。
函館湾や室蘭の港の防波堤でよく釣れる人気のサカナで、釣り方も本州のアジ釣りとほぼ同じ。「アミコマセ」+「サビキ仕掛」でよい。
天ぷら・フライ・刺身・塩焼き・煮魚....どんな風に調理しても美味しい。
チカとキュウリが伊豆で釣れないことが今は残念だ。