進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室 の日記
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ソウルの大気汚染
2019.03.07
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汚染された空気の韓国住宅街
こちらはかつての王宮
韓国の大気汚染がひどい。特にソウル市内が深刻なレベルに達していてできるだけ外出を控えるよう政府の環境省から注意警報が出されている。小中学生も授業が短縮日課で終わり帰宅を早める措置が取られているそうである。
私は若いころから韓国に深く関心があったから都合3回韓国に行った。30年前に初めて行った時など韓国国内の大学とキリスト教の各教派の教会を訪問する目的だったからネクタイ・スーツ着用で事前に訪問許可を取ってから行ったものだ。
何か韓国の空はヘンだなぁ....
2回目の純然たる訪韓はちょうどクリスマスだったからかなり冷え込んでいた。ソウルの空は晴れているのに日本のような青空がなかった。何故か「どんよりと薄曇り」それも薄黄色の言葉では形容しがたい空気がソウル全体をスッポリと包んでいる感じだった。
市内を流れる漢江(ハンガン)は朝鮮戦争時に北朝鮮軍とアメリカ軍主体の国連軍が川を挟んで熾烈な激戦を展開した地域であるが、この両岸に駐車しているクルマに「黄色いザラザラした粉のような」ものが降り積もっていたことをハッキリと覚えている。
韓国語は挨拶しかできないから、雇った通訳を通じて訊いてみた。
「この黄色い砂のようなものはなんですか?」
「中国から飛んでくるんだ。あなたは日本人か?触らない方がイイよ、毒だと聞いてる」
「何故、中国の排気ガスとわかっているのにあなた方は抗議しないの?」
「アンタね...相手はあの中国だよ!日本人にはわからないのか!?」
その黄色っぽいイヤな匂いの空気は何故か記憶のどこかにあった。
そう...あれは私が小4くらいから中学までの東京都の空気のニオイに似ていた。あの頃は毎日NHKの天気予報で「オキシダント」とか「光化学スモッグ」の予報を出していた。
歴史は「所と時」をかえて繰り返すのか...
History repeats itself at diffrent time and place...?
今韓国ではPM2.5とか言って大気汚染の微粒子の出所を問題にしているが、すべてウソ。
もう何十年もまえから体験的に大気汚染の大元が中国であることは韓国国民にも政府にもわかっていることなのだ。
大体、何で北西の風の時にソウルの大気汚染が一気に進むのか?
....原因がわかっていても「追求しない・追求できない」韓国政府の姿勢の裏には何があるのか?韓国は(正確には「朝鮮」は)歴史的に隋や漢..モンゴルになった元からも「冊封」を受けてかろうじて国の存在を許されていた。興味あるかたはお調べいただきたい。
このあたりも日本のmediaはまったく取材も報道もしないからなぁ....
中国は急速な工業化で豊かになろうとあせっていないか。日本の各工業地帯を見ればわかるように工業化には莫大な安定電力が絶対に必要なのだ。
日本はこれを時系列的に「水力発電・火力発電・原子力発電」の順で補い作り出してここまで来た。中国は水力発電には内陸の大河に時間をかけてプラントを作っていてはとても追いつかないくらい工業化が進行している。
中国には特に首都北京の北方に豊富な石炭資源がある。
この炭鉱からは昼夜を問わず24時間体制で北京市内に「石炭」を信じがたい量の供給を行っているのだ。それは家庭用の暖房ではない。火力発電と工場の熱エネルギー供給のためだ。
その火力発電所と工場からの凄まじい排気ガスには日本やアメリカ・ヨーロッパなみの「排ガス除去装置」はない。
この点を西側(西川でなく)が追求すると「中国は国民を食べさせるのに精いっぱいで、そこまでの設備投資はこれからの課題です..我が国は後進国ですから」とのコメントが政府筋から発表される。
都合のイイ時だけ後進国になるな!...とアメリカもかつては随分怒っていた。
まあ...いい加減にしてほしい。
これ以上追求すると国内にいても身の安全が危ぶまれるのでこのへんにする....
とりあえずは、いくら韓国でも可哀そうなので中国(Communist Chinaのほう)は自国の工業地帯・発電所の石炭燃料の設備に段階的にでも「有害物質除去装置」や「煤煙filter」取り付けの徹底をそれこそ国家規模のプロジェクトで実行してもらいたい。
どんなに排煙・廃液の基準を作ってみたところで、取締り当局へ渡す金額の多寡で「お咎め」なしになってしまうのでは規制も環境保護の働きも有名無実となり意味がない。
それに言いたくはないが....中国の郡や省の役所前には何故「武警(武装警察)」や「人民解放軍」がいるのか。
かれらが一般民衆の「公害訴訟の申し立て」を阻んでいるではないか....
お陰で....あろうことか日本の東北地方や何と北海道で中国から飛んで来たPM2.5による大気汚染が観測されているのだ。
もう半世紀も前から偏西風に乗ってやって来る中国の「石炭燃焼の汚染大気」が本州の日光から那須の山岳地帯に山の斜面にそって吹きあがり酸性雨を降らせ続けている。
東照宮や中禅寺湖でスマホ写真を撮りお土産を買って帰るだけではなく、誰も行こうとしない「山の西側斜面」を見てみよう。可哀そうなまでに枯れている。
日本にいま大挙して観光に来る「大陸 中国人」の個人個人には罪はない。でも事実は事実として知っておくべきだろう。
国は国民がパニックになることをなにより恐れる。マスコミ(media)は事実かもしれないが「ニュース性があり誰でも知りたがる」事実を流す。そこでは「ウソ」ではないが誰か..何かのグループにとって都合の悪い事実は絶対に報道しない。
これは事実+真実によってもわれわれ国民は「情報操作」されかねない危険性が常にあることの警鐘でもあろう。
キリスト教の修道士がヨーロッパの山奥にある修道院でお互いにかわす挨拶には、だからこそ意味があるのかもしれない...
memen to mori....(あなたは死すべき運命にあることを記憶せよ...)
So what ? と若き日の自分は思ったが。