進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室 の日記
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カラスにやられました...
2018.08.14
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江戸時代の不吉な予兆として「夜烏(よがらす)」という言葉がある。
真っ暗な夜の江戸市中に「鳴くカラスの声」は不気味だったろうなぁ...
西洋でも戦場のあとに残された戦死者の肉をついばむカラス、ペストで行き倒れた患者を群れで食べているカラスの絵を見たことがある。
洋の東西を問わずカラスのimageは悪い何かが常に付きまとう。
悪いのがimageだけならまだいいんだが、悪戯というか人間の生活に入り込んできては悪さをするから困る。
昨年の秋など良い具合に上がった「キアジの干物」をカラスに盗られた....朝2時に起きて沼津から沖に出て釣ってきたアジを狙うとは....許せん!
なんで伊東漁港に干してある「アジ」の干物は盗らないのにウチの干物を盗るんだ?
ウチの家庭菜園で作っているトマトも一番いいところをかっさらって行く(下品なことばで失礼)。家内のクルマにもわざと真上の電線にとまっては「糞(フン)」をして逃げる。
家内は完全に怒った。
「猟銃の免許を取ってカラスを全部やっつけて!」とまで本気で言い出した。
女性の方が怒ると怖い...英国史で読んだ' Bloody Mary 'を思い出した。
これは有害鳥獣駆除にあたるんだろうか?
私もカラスの悪さには忸怩たる思いがあるが、まあ殺すこともないかな...と生類憐みの令のような気持ちにもなる。
ご近所でもカラス被害は深刻だという。以下は耳に入ってきた被害だ。
・庭のトマトを盗られた
・干し柿を盗られた
・洗濯ものを狙って脱糞しては逃げる
・登校中の小学生が頭にフンをされて泣いた
・毎日クルマにフンをされている
・梅雨時になると急降下して人を襲い頭をつついてくる
・庭でバーベキューをやっていたら舞い降りてきてtrayに盛ってあった肉を盗られた
・電線を渡っていたリス(伊東には野生化したタイワンリスが多い)がカラスに連れてい
かれて食べらていた...
まあこんな具合だが、警察に被害届を出そうか迷うギリギリくらいひどく被害を受けているのが実情である。
思うに、これが単なる野生動物の気まぐれの結果なら仕方ないのだが、どう考えてもカラスはかなりの知能犯で「経験を積み、悪戯と人間への攻撃・報復のワザを磨いている」としか考えられない。
動物学的に見てもカラスは頭がイイ。
自動二輪やスポーツカーの世界で性能を競う数値に' Power Weight Ratio'というものがある。「車重量とエンジンパワーの比率」ということだが、カラスの場合「体重に対する脳の質量」が極めて大きい。
海のイルカなみと聞いた。これは人間の小学生くらいではないか。
アメリカの実験では「恐ろしい形相の仮面をつけてカラスを驚かす」とそのカラスは時間にしてまず1年間はその仮面を記憶していて見れば逃げる。
あまつさえ、親ガラスは子ガラスにそれを伝える。数キロ離れた別のカラスの群にもそれは伝わり、その仮面を見たことがないカラスも恐怖と退避行動をとるのだそうである。
信じ難いことだが、カラスにはかなり高度の情報伝達のNet Workが存在する。
私も地域のゴミ集積所で悪さをしているカラスを追い散らしたのだが、そこからかなり離れた場所でカラスに遭遇すると奴らは全力で逃げて行くようになった。
あのとき追い散らしたのはたった一羽のカラスだったのに...である。
中国人(大陸のほう)も日本のカラスを非常に恐れる。
中国にいるカラスは内陸性の「ハシボソカラス」で全体的に細身で小柄だ。
日本のカラスは嘴が頑丈で大柄な「ハシブトガラス」である。小さなカラスしか見たことがない中国人は日本のカラスをみて恐怖を感じるらしい。
PS: アジア諸国だけでなく、ヨーロッパやアメリカでもカラスを空気銃で(猟銃のショッ
トガンではバラバラになってしまう)撃っては食べるマニアがいると聞いた。
彼らは「カラスの肉は甘い」と言うけれど私はイヤだな。