進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室 の日記
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Claim for the written language
2018.02.13
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文字言語への抵抗....
もうこんな面白くもないtitleでは誰も読まないだろうなぁ....と悲観的予想が心をよぎるけれどまあいいだろう。
むしろ誰も問題にしないことにこそ案外大問題の原因や、ひょっとするとepoch-makingな解決策があるかもしれない。
本を読まない...だから小学生から読書の習慣をつけたい。
よーくわかる。まさにその通りだ。中学生さらに高校生になって国語の力がないゆえに「数学の計算をのぞく」すべての教科が伸びなくなる現実が待っているのだから。
そうなる前の段階に何か打つ手はないのか。
母国語である日本語の文章を読んで内容を把握する力があるかどうかで将来が決まる。
さらにその基礎には日本語を形作る「漢字・熟語」を十分に覚えていることだけではなく「自分が文章を書く時・話をする時に使えるか?」という問題を含んでいる。
教育最前線の塾で生徒の動向を見ていると、年々日本語の国語力は低下する一方だ。
例えば数学で抜群の正確にして早い計算力を持つ生徒は、応用問題特に文章問題は大の苦手である。苦手と言うよりも「文章題を読んで何を求められているのか?」「文章問題の何処にその糸口があるのか?」がまったくと言っていいくらいわからないのである。
下を向いてジッと涙ぐんでいる生徒を見て私も複雑な心境になる.....
初めから文章題を解こうともしない。
私 「どうしてやらないんだ?」
生徒「問題が何を言ってるのかわからないからできません..」
重ねて言うが彼は極めて優秀な生徒だ。
ただ非常に短気でジッと我慢して自分の気にいらない何かをガンバルことができない。
好きなことは...もう全力で頑張る。
ただ前述のように「読書しない」ことからだろうか英語で言う' Written Language '(書かれた言葉)の文字言語に強烈に抵抗を示し忌み嫌う傾向が強い。
長い文章のなかで「筆者・作者」がどう思ったのかを30字以内で文章中の言葉を用いて書きなさい...なんて言う問題が最も苦手のようだ。
彼らの文章の読み方はいわゆる’AI読み’なのかも知れない。結論しか見ない。文中で気になるのは数字やグラフだ。
とにかく「早い+速い」ことばかりを目指しているようだ。「人より早く」という価値観がしみ込んだ行動様式が見え隠れする。
そしてミスしたところをもう一度ジッと考えることに「大変な苦痛」を感じる。それよりも「先の勉強をしたいです!」と彼らは言う。
何事も我慢できない...我慢したら損だ。好きなことだけを思い切りやっていたい。
塾では本当に困っている。このような生徒に少なくとも中学のうちに科目の好き嫌いを言わずに勉強しなさい...と言っている。
先祖から先人から伝えられた文字言語(本)のお陰で人類の今がある。
そこをじっくりと考えよう。