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進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室     の日記

室蘭の冬

2017.12.18



北海道のなかでも室蘭は水深の深い良港に恵まれて、驚くべきことに南部の函館よりも気候は温暖である。

江戸時代の中期にイギリス海軍の極東探検していた「プロヴィデンス号」により発見された。「水深があり岬により外海の荒波を防ぐ奥深い絶好の湾であり港である」と報告されている。

地形的に見ても、札幌の千歳空港から南下して苫小牧までにある「山地」が日本海側からの暴風雪を和らげている。あと室蘭の沖までがギリギリで太平洋海流(暖流)が届く限界の海域である。イギリスと同じでこれが「高緯度のわりに温暖」な気候である要因の一つであろう。

....とは言え、伊豆より常に10℃低い。沖縄からは20℃低い。


「転ぶ」....これは路面が雪と氷で凍結しているんだから仕方ないか、とは思うが大いに同情する。内地の人間は「平地の路面は凍らない」と信じているのではないか。

人間は「現実」よりも生まれ育った環境がメルクマール(独:判断基準)としてしみ込んでいることを認めよう。悔しくても室蘭の海にはサケが泳いでいるし、裏山にはハラをすかせたヒグマがいる...事実は否定できない。

ヒーター(暖房)も内地の器具とは全く違う。強制排気式なのだ。要するに灯油で暖房した空気を室内に出すけれども、排気は固定式の煙突で室外に出す方式が絶対必要だ。

これは連続で暖房する必要からの止むを得ない暖房の設置基準のようであり、どの学生アパート・下宿も同じ方式の暖房になっている。

あと、クルマだが当然「スタッドレスタイヤ」。できれば4輪駆動(4WD)がいい。

駐車するときも「パーキングブレーキ」は絶対に引いてはならない。ブレーキが凍結して解除できなくなる。

「ゆるい上りならD、下りならR」レンジに入れてとめること。これは寒冷地の常識だ。朝のエンジン一発始動を考えたらボンネットをあけて「エンジンをボロ毛布」でよいからくるんでおくこと。

内地(この語は沖縄で聞いたが北海道でも使う)の常識は通用しない。

バイク(日本語の意味)・オートバイはさらに深刻である。

マイナス10℃くらいになるとまずバッテリーのパワーは60%くらいしか発揮できない。
スターターモーターが初めの「ウォン...ウォン...ウォン」でエンジン始動できないともうダメだ。これが2サイクルエンジンになると、もはやエンジンがかかる方が神業である。

もう2サイクルエンジン自体が主に「環境問題」の理由で作られてはいない。世界中からガソリンとオイルを混合して着火するタイプの2サイクルエンジンは消えつつあるのだ。

かろうじて「フネの船外機・芝刈り機・オートバイ」に残っているのが現状である。
2サイクルのエンジンはその構造上も極めて「エンジン始動」が難しい。

バイクのタイヤにチェーンを巻いた次男から....Help Call !

「チョークを引いても」「チョーク戻してスロットル全開しても...エンジンがかからないんだけど...」どうすればよいの?

40年前のバイク・クルマの知識からアドバイス..「プラグをはずして電極部を綺麗に。プラグギャップを狭くしてみろ」

年配者なら誰でもそう思うだろう。昔のバイクもクルマも点火系が弱かったからなぁ...

どうやってもダメ....外は吹雪!

究極の方法があった。

スパークプラグ自体を「新品」に交換することだった。

「エンジンはかかった!」

バイクの前後輪をスパイクタイヤにして、後輪にチェーンを巻いたところでカーブや凍結路ではスリップするだろう。



室蘭の冬

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