進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室 の日記
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初釣りはアジ
2023.01.10
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久々のキアジ
本当に長い間ご無沙汰の釣りだった。年末にmaniacな国家資格試験を受けたからそのための「願掛け」。次の願掛けは生徒たちの大学・高校入試の時期になるだろう。
私が釣るのはキアジ。スパーのサカナコーナーで売っているのは「クロアジ」といって外洋の表層を群れで泳ぐ。漁船の巻き網や定置網に入るから量的に安定していて市場に流通しやすい。キアジはこれとはまったく反対の生き方を選択したアジだ。
学術的にはクロアジもキアジも同一種だと言うのがここ数年の定説。孵化したアジの幼魚は水面近くを群れで泳いでいる。このうち何かのきっかけで沿岸部の海底に起伏「根」があるところに定着するアジがいる。この「根つきのアジ」(居つきのアジ)は潮通しの良い水質良好な水深20~30mの海底で小エビや豊富なプランクトンを食べて育つ。
するとエサに含まれる「酵素」の作用で魚体の色素が変化していくのだが、初めは黄色っぽくなり究極は「黄金色」に輝くアジとなる。房州の館山ではこれをキンアジと言って珍重してもの凄い人気だ。海上自衛隊の基地前の海岸や防波堤ではサビキやリールの投げウキ仕掛けで早朝夕方に館山市内外のマニア釣り師のオジサンたちが1年中キンアジを追いかけている。館山は東京湾の湾口だから他にもマダイや青物(ブリやカンパチ)が釣れるはずなのに「やっぱりアジだよ」と言って昔から安定した人気が続く。
奥駿河湾の淡島周辺~大瀬崎までが私が良く通う海域で、この沿岸には水深30m前後のアジポイントが点在しているから嬉しい。この海は駿河湾の外洋から黒潮の枝分かれした分流が年間を通じて流れ込んで水質が極めて良い。透明度が高く20m下の海底が見えることもある。さらにプランクトンを育てる山の栄養素が随所に流れ込む小河川によって西伊豆の山から運ばれている。
それらの条件が究極のキアジを育てる。ほんのりと甘みのある上品な身は刺身・タタキ・アジ寿司・フライ...何にしても美味しい。網ではまず獲れないから僅かの水揚げは市内の料亭に行く。希少価値のアジである
これは館山のキンアジ。
今回の釣行では水温が16.7℃で平年よりずっと高くサカナはsensitiveだった。20匹のみ。次回の作戦と釣りの準備が大事だ。