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JAL123便

2022.08.12

あれからもう37年がたったのか....当時はまだパソコンも一般に普及していなかったし
スマホもない時代だった。確か夕方のニュースで知った。あとはどのチャンネルも日航機墜落のニュースになった。

あの時はわかった中で国民に知らせてよい最低限の情報が伝えられた。いつでもそうだが生存者や目撃者、捜査関係者、救急隊からの情報は調整されて矛盾がない内容になってからメディアを通して国民に伝えられる。

「1985年8月12日東京羽田空港発~大阪伊丹空港行のJAL123便が長野県の山中に墜落」

この機は今ではもう日本の空から引退した大型のBoeing747。

当時からジャンボジェットと呼ばれた500人以上の乗客を運んだ機材で世界で最も安全な飛行機として有名だった。

「基礎構造が米軍のB-52爆撃機の民間versionだよ」と横田の米空軍の関係者から聞いたことがある。powerと安定した飛行が最優先の飛行機で燃費は考えずに設計されたとも。

墜落に至る原因は「垂直尾翼の方向舵」航空用語ではラダーと呼ばれる部分が飛行機最後部にある圧力隔壁の爆発で破壊されなくなったこと。

Boeing社の発表では以前にどこかの空港に着陸した時に「しりもち事故」をおこしその際の修理が完全でなかったことによって起きたとのことだった。

ご存じのように、羽田を離陸した飛行機は米軍の横田基地が優先権を持つ東京上空の横田zoneに入らないように急速に旋回しながら高度を取る。

そして西へ向かうがその時の空の込み具合で江の島あたりか、いったん伊豆大島上空かで針路を西に取る。飛行機は陸上や島の基準点を通過するので決して行く先の空港まで一直線には飛ばない。

JAL123便は城ヶ島あたりを通過して相模湾を伊豆半島に向けて飛行中に原因となった「後部圧力隔壁の爆発」がおきた。

飛行機は燃費の一番経済的な高度で巡航するから民間機なら8000mくらいの高度で飛ぶ。内部の気圧を保たないと呼吸ができないから与圧といってエアコンプレッサーで地上の1気圧で20℃に保たれている。

度重なる飛行での与圧に耐えられなくなった「隔壁のリベットが外れて吹っ飛ぶ爆発」が生じ、その上部構造物である方向舵も飛散した。

飛行機も船も方向舵がなくなったら大変である。どこへ行くのか操縦不能になる。

これは「水平方向」のcontrolが出来なくなることを意味する。

飛行機の場合残りは「垂直(縦)方向」のcontrolだが、水平尾翼と主翼のフラップになる。むかし旧海軍の航空隊だった伯父に聞いた覚えがあるが、これもなかなか難しく下手をするとバンク(主翼の左右の傾き)を取りすぎてグワーと高度がさがってしまう。

双発だと左右の主翼にエンジンが2つ。ジャンボは4発の飛行機だから左右に2つずつエンジンが付いている。

パイロットが左右のエンジンパワーを調整しながら飛ぶと出力の差で飛行機を左右にずらし、進行水平方向をゆっくり動かして飛ぶことはできる....普段は絶対にやらない至難の業だ。

航空自衛隊出身で抜群の操縦技量と言われた高浜機長はこれをやった。副操縦士も航空機関士も最後まで命がけで乗客乗員の命を守ろうとしたことが発見されたボイスレコーダーとフライトレコーダーの分析でわかっている。

米軍横田基地は航空無線でJAL123便の操縦困難を知り、滑走路を開けるから着陸を受け入れると盛んに機に呼びかけていた。が間に合わなかった。

墜落地点は偶然に上空近くを西から飛行中の米軍貨物機のパイロットが発見して日本側と米空軍に連絡した。真夏の午後7時になりかけ暗くなっての救出が難しいと判断してアメリカ側が横田基地から夜間救難飛行の訓練を受けているヘリを飛ばしたが現地上空近くまで行きながら「日本政府から日本側で救助する、と連絡が入ったから救助活動を中止して引き返せ」と基地からの命令があり横田へ戻ったそうである。

遭難墜落個所の特定に時間がかかり、そのためか救助は確か墜落から18時間後だったと記憶している。

もっと早い救助が行われていれば生存者は増えたのではいか。

ただ...現地は今では「御巣鷹山」として誰もが知る場所だが、当時は登るための道は一切ない山奥だったことは不幸だった。救助隊も必死の思いであったろう。

事故で亡くなられた多くの方の御霊の安らかなることを祈りたい。

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