進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室 の日記
-
魚探のはなし
2022.06.03
-
魚探とは魚群探知機のことで英語でもズバリ..Fish Finderと言えば通じる。
私がそう..子供の頃にはまだ専業の大型漁船にしか載せていなかった。
写真は小型プレジャーボート用の魚探。HONDEXの製品でおおきな数字は海底までの水深。下のほうに映っているのが海底でその上水深20m付近に小さな魚群が見える。2つの画面は周波数を変えている。
魚探の原理は潜水艦のソナーと同じで超音波を船底から海底に向かって飛ばし(水中だが)はねかえってくるまでの時間差で距離(海底までの水深)をはかり、この間のサカナ・魚群・海底地形をdisplyに視覚化して確認するもの。
周波数の違いは海底に向かって飛ばす超音波の円錐形の「底面積」の違いになると考えると理解しやすい。
狭い面積を詳細に...或いは広い面積をまずroughに。
単体魚で大型を探すときは前者を、魚群をなすサカナを釣りたいときは後者を選ぶように使うのが普通である。
情報をデジタル処理する魚探は「サカナの大きさ」までがcm単位でわかるが、意外にも持っている人は少ない。価格が数倍するという理由以外に「釣る前に大きさがわかったら興味半減する」から。
GPS魚探....具体的に言うと「クルマのナビ+魚探」がセットになったもの。
2つの周波数で海底地形と魚群を探しながら+自船の位置+針路に何があるかが同時にわかる優れものだ。むかしはGPSプロッターは魚探とは別物でフネの操舵室の屋根とか高い位置に衛星信号受信用の専用アンテナが必要だった。
テクノロジーの進歩は目を見張るものがある。今では魚探に受信用アンテナは内蔵されているし機器自体が小型軽量化している。考えたくないがヴェトナム戦争の時のミサイルの命中度を上げるためにアメリカが必死になって開発したのがGPSだ。戦争は勝つために国家が意地になって財政が傾くほどにつぎ込んで兵器開発をするもの。
前述したが超音波のエコーを利用して海底までの深度をはかり水中にいる(ある)何かまでの距離をつかむのは大戦中の潜水艦ソナー(英国ではアズティックという)の技術を民生の漁業に特化して製品化したものが魚探である。紙パックの牛乳やジュースもクルマのナビもヴェトナム戦争で開発された技術だ...といったら驚くだろうか。
憲法で非戦と軍備の不保持を唱えながら、利用できるオイシイところは平気で使う。
それに気づくことも学ぶこともしない...
ああ...また筆が滑りどんどん主題と離れて行く。失礼しました。
閉話休題
ちなみに私はフネの釣りを始めたときに「魚探」を購入。その後どうしてもGPS魚探が欲しくなり家族に内緒で手に入れた...あの頃の製品は高価だった。
マリーナ釣り部の仲間はほぼ全員がGPS魚探の良いものを1つだけつけている。
「アレ...ニシカワサンて魚探2つつけてるんですか?」と驚いて訊いてくる。
そうではない...いや実際はそうだけど。
10年前に初めて買った「魚探」を古いから..機能が低いからと言う理由でお蔵入りにするには忍びない。海底地形と水深しかわからない旧式の魚探で過去にどれだけお世話になったかを思うと..この老兵を手放せない。だから私のフネには旧式の魚探とGPS魚探の2つが仲良く並んで2つの別回路のバッテリーにつながっている。