進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室 の日記
-
幸せって義務?
2022.05.05
-
そんなことがあるものか...と思うだろう。
幸せになる...幸せでいることが義務なんて言われたらたまらない。
自分の人生だもの、ある程度の歳になったら世をすねて生きようが、誰かを批判しながら生きようがかってじゃあないか....私自身そう思っていた。
思うに..これは今の憲法が浸透した結果ではないか。
個人の思想とか主張をまず大事にすること。
それはそれで尊いことだと思う。日本の戦前まではそうではなかった。
国があって初めて日本人でいられる。親の保護と養育があって初めて子供は存在できる。
より大きな権威の元にあって、初めて個人が存在する....という考え方だ。
私は今もそれ自体は何も本質的に変わっていないと思う。
ただ、戦前の場合はあまりに公(おおやけ・こう)の部分が強調されて、私(個人)の部分が圧迫されすぎていたように感じる。
今はその逆ではないか。
個人の要求・心理的な自由....憲法上に認められる各種の「精神的自由」の具体的な事例なのだろうが、あまりに....行き過ぎだ。
ファミレスの店員に、どうでもいいようなイチャモンをつけ「店長を呼べ!」
交通取り締まりの警察官に「自分より速い速度のクルマもいた。何故自分だけが捕まるのか!」....など取り上げたらきりがない。
人間、満足し満ち足りているときには他者に対して許す傾向にある。寛容になれる。
怒りっぽい、他者をやたらに批判し許さない人間とはどういうわけであろう。
自身が苦しんでいる..どうしようもない悲しみで心が痛むのかもしれない。
他者の悪口を言い、他者を貶めることで自分を慰めているなんて救いようがないが...
ここまでは良識がある..人生経験を積んだ方は十分におわかり下さるだろう。
私は...それ以上を聞いた。まだ20代の若いころだった。
英国人の宣教師は言った「ニシカワサン、アナタはシアワセにならなければいけません」
このあとも英語だったがよく覚えていない。でもその要旨は次のような内容だった。
.....人間の心はとても弱い。他者が自分より優れていたり、何か自分の持っていないものがあると不安になる。不安は不満になりやがて他者への憎悪にさえなるのです。人間の心の弱さに同情するようにサタンはささやく。
だから幸せになるように全力で努力することです。幸せな人間は誰かの悪口を言ったり、人を批判しません。相手を受け入れ許すのです。
あなたが幸せになることはあなたへの、そして神さまへの義務なのです。
あの時、自分には理解が難しかった。
でも還暦をとうに過ぎた今....心からの反省とともに宣教師の言葉を暗い海の灯台のように彼方に見る気がするのである。
シアワセは義務です