進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室 の日記
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歴史の転換点
2022.05.08
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2月26日
日本の歴史の転換点2.26事件のまさにその日にあたる。中学や高校の歴史教科書では「陸軍の一部青年将校らが..」とあり少し詳しいテキストには「陸軍の皇道派に属する」と付け加えられている。
祖父は東京の港区高輪で家業を営んでいたがその日の東京は前夜からの寒さで雪だったそうである。戒厳司令部と言う腕章をつけた憲兵が日比谷の大通りの交差点で交通整理をしていたとか。
日本の歴史が大きく変わった転換点はいくつかあるけれど、まさか戦後77年もたってから世界史に残る戦争が勃発するとは思ってもみなかった。
誰だって戦争がなく平和がいいに決まっている。今風に言えば「戦争をおこしたときと現状」を比較して見れば絶対にコスパに合わないからだ。
とすると戦争とは損得の経済ではなく人命の犠牲をも考えない...いや考えたうえでのそれを上回る何かが原因となるのではと仮定できるだろう。
日本がかつて大陸へ進出した後に英米を相手に負けるとわかっていながら開戦したように
今回のロシアはウクライナへ侵攻した(中国は初め是認しロシアの苦戦を見て微妙に態度を変えてきた)。
世情は様々な意見や分析がネット上を飛び交っている。
日本の現行憲法9条があればウクライナは無事ではなかったか..とか
核がないとこういうことになる...日米安保があっても最悪の場合に米軍は撤退するかも(かつての南ヴェトナム共和国を見よ)など。
地政学という分野があるが、ウクライナは西ヨーロッパとロシアの中間にあってクッションのような役割をしていることがわかる。
これは考えたくもないが朝鮮半島がかつてロシア帝国と日本の力がせめぎあう緩衝地帯だったことに似ている。今は北朝鮮が中国・ロシア対韓国・日本・アメリカのクッションになっている。誰もこんなことを言わない。
いずれにしても緩衝地帯にある国も半島も長い歴史の流れの中にあって、必ずいずれかの国の勢力に脅かされる運命にあることだけは確かだ。
日本が太平洋戦争後の長い年月を周辺の国から、少なくとも本土を侵略されないで経済の発展を享受できたことは....悔しいけれど超大国の軍事力が駐留しているからに他ならない。
日本にもウクライナのような歴史の転換点が来ないためにはどうすればよいのか?
日本がまたしても海外の悲劇に「対岸の火事」のstyleを決め込んではならないだろう。
現実を無視して理想論に走るとき国も個人も亡びる。
「教え子を戦場に送っていいのか....
愛しいわが子が戦死してもいいのか....」
ダメに決まっている。イヤに決まっている。
誰も否定できないことを持ち出して何かが主張される時代は気をつけよう。
80年前の日本がそうだった。