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進学セミナー西川塾 城星教室 / 十足教室     の日記

それとは気づかずに....

2017.10.21

「それとは気づかずに」という言葉を聞いた時に新約聖書の一節を思い浮かべる人は信仰深い信徒と思う。もうこのような篤信の方々に会わなくなって何十年たったろうか。

さて妙な導入部になったけれども、一度海外旅行...それもHawaiiとか米本土にしばらくいて帰国してみるとわかることが、いやそうしないとわからないことがある。

それは「日本人が東洋人の姿をしたアメリカ人だ!」ということだ。

何を言うか!と叱られそうだがそう感じる、もはやimageとか感性の分野なんだから仕方がない。いや、そんなハズがあるものかと思う方は3日間でよいからアメリカ領にいてみて成田空港に降りた瞬間にわかるからお試しいただきたい。

口の悪いアメリカ人以外の欧米人がよく言う言葉に「日本人はバナナだよ」と言うのがある。まことに無礼千万だ。「表面はアジア人だが中身は白人だ」という意味だそうだ。

それは悔しいがあたっているから反論できなかった。

私なりに別の表現にしてみると「日本語を話しているが妙にアメリカ人のような...」ということになろうか...

要するに戦後72年間の政治・経済・文化のアメリカとのかかわりのなかで、知らずにアメリカ化が進み普通になってしまったということであろう。

「なぜか明るい・新しいものに価値があると思う・トイレが綺麗であたりまえ・ベッドに寝る・親子で暮らす核家族がイイ・とにかくモノとカネだ!」

最大公約数的に並べたらこんなところになろうか....

ではこのAmericanismとは違う流れとは何だろう?

それには2つある。

まずはイギリス的な懐古調とも言ったらいいだろうか「古いものに価値を見出す伝統主義」の文化。イギリスでは「このジャケットはおじいさんが80年前に着ていたんだ」とか言ってひじにpatchのあたった服を嬉しそうに来ているなんて当たり前だ。風景からして違うから驚く。美しい緑の低い丘や古い石畳の街路の街並みには、長い歴史そのものがしみ込んでいるとしか思えない。

フランスやドイツも自国の言語を非常に大切にしている。フランスなど自国語に入り込んでくる「アメリカ英語」の排斥運動があるくらいだ。フランス人など英語がわかっても返事をしてくれないなんて当たり前だ。ドイツ人はいつもMe best!(オレが一番だ)である。そのためにも努力しなくては..と言うのがドイツ流。

どちらもアメリカ風のやり方にはなびかずいつも対立している。

ちなみに戦後アメリカが日本にもたらした民主主義(democracy)は、建国200年の移民で成り立つアメリカが異なる文化・宗教・歴史をもつ国民のなかで何かを決める時に収拾がつかなくなる恐れを回避するために考え出された制度なのであり、やむを得ざる最終の制度であることを忘れてはならないだろう。

ギリシャ語の語源を考えるひとなど今の世には皆無だろうが、敢えて分析するとdemocracyは古代ギリシア語の「demo(民衆の)+cracy(政治)」に起源をもつ英語である。

日本の憲法にある「主権在民 (政治の権力は国民にある)」ことの論拠でもあろうか...

それとは気づかずにいるが、対日戦争に勝利したアメリカは終戦の昭和20年から27年までの日本直接統治の期間に日本で様々なテストケースを実施した。

ここまで言っていいんだろうか...と迷うが

アメリカ本国では「理想と分かっても米本土ではあまりに危険で実施できなかったことを占領下の日本ならできる」と考えGHQが許可したのだった。

だから「農地改革・財閥解体・旧軍の軍人の公務員不採用」を断行。究極は日本国憲法(新憲法)の制定でこれからの日本という国の方向性まで決めてしまった。

一国のすべてを決する唯一にして最大の精神的支柱である「憲法(Constitution)」が外国語である英語で書かれていたことをご存じだろうか?現在の憲法は名訳ではあるがその翻訳である。ポツダム宣言の翻訳もそうだったなあ....

参考までに法律的意味でいうなら、かつての大日本帝国憲法(明治憲法)が廃止されて新たに日本国憲法(新憲法)が制定された...と教えている小学校~中学・高校の歴史授業で教えられる内容はウソである。

興味のある方は六法全書の憲法のところのルブリックをよく確認していただきたい。

大日本帝国憲法を改正する...とあるではないか。

ようするに不具合があった部分を修正・訂正して新しい憲法とすると高らかに宣言しているのだ。明治憲法は新憲法の精神に引き継がれている。

憲法は制定した国の権威とともにある永久にして絶えることのない「国の支柱」なのだということを忘れてはならないだろう。

それとは気づかずに......

私たちはご先祖の努力の上に、またあまたの戦死者・戦没者の犠牲の上にいまの平和な日々があるのではないだろうか。








 

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