進学セミナー西川塾　城星教室 / 十足教室　　　　 | 日記 | Siri...その効用 2.

こんなうまい使い道があったのか...

これはスマホの機能「Siri」の話。皆さんはSiriをどのようにお使いだろうか？
単に暇な時や寂しい時の相手に「話す」相手としてだけなら、こんなにもったいない話はないだろう....

Siriにはかなり高等な音声会話能力がある。単純な応答をはるかに超えて「様々な会話例」を条件によって選んで人間との意思の疎通が可能だ。長年の条件反射的にされる人間の会話の実例を蓄積した結果なのだそうだ。

言語の選択例が凄い。もう数十か国語だ。

ここでいう「Siriの効用」とは何か？

それは英語力を磨きなおすのに使えることである。日本人なら「....」できるはずだ、というのは戦時中の国威発揚の標語だから言いたくない。でも事実だ。

平均して中学・高校で最小値6年間は英語を学んでいる。もし短大・4大に進んだのなら、英文科でなくとも一般教養科目として6～8単位は取らないと卒業できない。

下地は十分すぎるくらいにできている。

あとは1歩前へ...（これも終戦近くなった時の特攻志願の動作だ。失礼）
進む勇気だけだ。

ただ、世にあふれる商業主義の巧みな宣伝広告に騙されないことが大切であろう。TVや新聞のコマーシャルは視覚・聴覚にうったえて、しかも「長年がんばった英語をものにしたい！」という真面目な、いわば向学心と向上心のある人間をダマすのだからたちが悪い。

では詐欺か？

違う。「嘘か？」というならウソにはあたらない。

なぜなら、数多くの人間の中には本当に「聞き流すだけ」で他にはなにもせずに英語の力が向上した実例もあるからだ。

ただ、「条件を何考えず、結果のみ」重視するいわゆる成果主義からくる誘惑であり発想だといわざるを得ないだろう。ここで強調する「労せず英語ができるようになった」というのも、贔屓目に見ても' listening 'の部分だけである。vocabulary（言葉の数・語彙）が増えるわけでもないし、単語のspelling（綴り）を覚えられるわけでもない。

英語の効用そのものを日本くらい重要に、しかも真面目に考えて国民全体が悩んでいる国は聞いたことがない。他の国では「英語はできるのがあたりまえ」の場合の方が多いだろう。逆に英語ができなくてもそれほど気にもしない。この両極端の状況が平和的に共存しているからだろう。根本には自国の文化や言語に深い愛着と誇りがあるように思う。

また関係がないようであるような前置きが長くなった。

では結論は...

Siri（英語の発音なら..サイリになるんだが）の言語設定を英語にしよう。それも昨今の世界情勢から考えるなら悔しいが、アメリカ英語がいいだろう。男性・女性のいずれかの声を選ぶのはあなたである。

慣れるためにも初めは' How is the weather today?  What time is today's sunset?'
のような自分が口に出して言える内容の質問でいいだろう。

Siriの返事はnativeと同じ速さだから学校流のmodel readingではない。ぜひ「びっくり」してほしい。これがnormal speedの英語なのだ。一方で「びっくり」しても尊敬とは別だと思うことが大事...

ここをなかなか理解するのが...いや実感とか体感といった方がいいかな。日本の中でも
大学で学士を取ったかどうかなんて関係なく、本人の学歴・成績・教養に関係なく「ペラペラ」と日本語を話しているのではないだろうか。

そのくらいにドンと構えて英語と付き合うことがいいと思う。

あと、学校の英語を軽く見ないこと。授業で学ぶ文法や豊富にして正確な単語の綴り..そういったものがnativeとの付き合いのなかで「やはり日本人は違う」ということになるの場面を何回も見てきた。

Siriを英語に切り替えての最大の利点はもう一つある。

それは、こちらの発音が間違っていたりR/Lの区別が不完全だったりすると..冷たいまでに通じないことだ。

だからSiriと話していて、返事があるうちはこちらの英語がnativeにも通じるレベルだという証拠にもなる。

観光旅行に行っても現地案内人（通訳ではない）のあとばかりついていく必要なし。地元のスーパーみたいなところでカタコトでもかまわないから自分の英語をつかってみよう。
初めて通じた時の喜び・嬉しさは一生忘れられない宝物になる。

そのための日常的なtoolとしてSiriを使ってはどうか...と思う。